PowerPoint 2007の新機能としては、離れた文章を同時に書式設定できるというものがある。これまではいちいち1カ所ずつ書式を設定しなければならなかったが、[Ctrl]+範囲選択で離れた場所を同時に選択できるようになったため、同じ書式を設定する場合に手間がかからなくなった。
テキストに適用できる書式の種類も増えており、取消線や小型英大文字、下線の種類の変更が可能になっている。同時に、新たに[文字幅と間隔]タブが新設され、文字幅を指定ポイントするに広げることが可能になっている。
インデントやタブの設定も細かい調整が可能になり、わざわざ表組みを使わなくても文字をそろえて表示することが可能になった点もポイントだ。
段落を選択して右クリックから[段落]でインデントやタブの設定が可能。[インデント]では段落の行頭にどれだけのインデントを設定するか決める。[タブとリーダー]では、タブの位置をcm単位で設定できる。その結果タブ位置がきちんとそろった |
段組の設定も簡単。[プレースホルダ][テキストボックス]を選択して、右クリックから[図形の書式設定]→[テキストボックス]→[段組み]と選択し、段組みの数を指定するだけだ。
[プレースホルダ]も[テキストボックス]も段組の設定は同じだが、[プレースホルダ]の場合は[自動調整オプション]から2段組の設定だけは可能になっている(3段以上は[図形の書式設定]を使う)。
ちなみに、文章を枠内に収めるように設定している時、文章が長い場合に単純にフォントサイズを小さくしていくと見づらくなってしまうが、[プレースホルダ]は[自動調整オプション]から[テキストを2つのスライドに分割する]を選ぶと、自動的に同じデザインのスライドが作成され、文章が分割されて振り分けられる。
同様に、[自動調整オプション]→[新しいスライドへ続ける]を選ぶと、同じデザインのスライドが複製される。1つのスライド内に収めるのが難しいと感じたら、この機能を使ってスライドを複製して、文章を分割するなどすればいい。[テキストを2つのスライドに分割する]だと自動的に分割されるが、こちらを選べば好きな部分で文章を分割できる。
スライドのサムネイル自体を右クリックして[スライドの複製]を選んでもいいが、この場合スライド内のテキストや図も複製されるので、それが困る場合はこちらの[新しいスライドへ続ける]を選ぶといいだろう。
[プレースホルダ]を使っても[テキストボックス]を使っても、テキスト入力に関する機能は基本的に同じだ。前述の通り、[テキストボックス]の場合は入力したテキストが[アウトライン]に表示されないのと、テキストの分割とスライドの複製ができないぐらいで、逆に[テキストボックス]の方が自由にテキストを再配置できるので、その時の状況に応じて使い分けるといいだろう。