Excel 2007では、10万行・16,000列の編集が可能になったり、64個までの関数の入れ子が可能になったり、関数が追加されていたりと、これまでよりも大幅に機能が向上している。これに伴い、新しいファイルシステムのOffice Open XMLが採用され、これまでの拡張子「.xls」に代わって「.xlsx」が使われるようになった。
このフォーマットを使えばExcel 2007の全機能が使えるが、旧バージョンを持っている人とファイルをやりとりする場合には、[Excel 97-2003ブック]として保存する必要がある。[Officeボタン]→[名前をつけて保存]から旧バージョン向けのファイルシステム(.xls)で保存できるが、この場合、新機能を使った部分が旧バージョンでは再現できなくなる。
そのため、ファイルの互換性を気にする場合は、Excel 2002 / 2003ユーザーであればマイクロソフトから「ファイル形式互換機能パック」がリリースされているので、これをインストールすれば、旧バージョンのExcel 2002 / 2003でも.xlsx形式のファイルの作成、編集、保存が可能になる。もっとも、それでもExcel 2007から搭載された機能を利用した書式やレイアウトは、やはり旧バージョンでは利用できないので、これも完全とはいえないかもしれない。
なお、Excel 2000かWindows 2000 SP4のユーザーは、Windowsのエクスプローラーから.xlsxファイルを変換することで対応できる。
完全ではないものの、こうした手段を使うことで旧バージョンのユーザーでも.xlsx形式のファイルを利用できる。インストールの手間などが必要ではあるが、.xlsxの利便性は確かにあるので、少なくとも個人レベルであれば.xlsxを使うことをおすすめする。