前述のように、文書を校閲に出したり、完成した文書を配布したりする際に問題になるのがセキュリティだ。大切な文書であれば特定の人以外が開けないようにしたいし、校閲済みであれば読み取り専用にした方がいい。文書のプロパティに含まれるデータから情報漏えいの危険性もあるだろう。

そうした要望にもWord 2007は対応できる。校閲済みの文書に対する読み取り属性の設定は前述の通りだが、さらにそのあたりを細かく見ていこう。

ファイルを検査して不要なデータを削除する

完成した文書に対しては、[Officeボタン]→[配布準備]と進み、[ドキュメント検査]を実行することで、プロパティにある個人情報などのデータを管理できる。ファイルに適用されているプロパティに関しては、[Officeボタン]→[配布準備]→[プロパティ]から確認できる。

[ドキュメント検査]ではコメントや変更履歴、プロパティや個人情報などのデータを検査し、それが残っていれば削除できる。通常は完成校にこうしたデータは不要だし、内容によっては個人情報の漏えいにつながるので削除しておくべきだろう

検査が終了すると、発見されたデータを一括削除できる。完成校自体は残しておき、実際に配布するファイルに対して実行しておくといいだろう