PowerPointでは、テキストの入力に「プレースホルダ」または「テキストボックス」を利用する。プレースホルダは、スライドマスタから挿入する必要があるため、臨機応変にはレイアウトを変更できないが、そこへ入力した内容はアウトライン表示されるというメリットがある。そのためプレゼンテーションの骨子となるテキストは、スライドマスタへ入力することが一般的だ。

初期設定では、プレースホルダの枠を超える量のテキストを入力すると、フォントサイズが自動調整される

このプレースホルダは、枠内に収まらないほどの文字数 / 行数を入力すると、自動的にフォントサイズを下げ、枠内に収まるよう自動設定してくれる。これはPowerPointデフォルトの動作で、PowerPoint 2004 / 2008に共通だ。しかしフォントサイズを下げたくない場合、PowerPoint 2004では環境設定の「編集」タブで設定を変更しなければならず、文章を入力する作業を中断しなければならなかった。

PowerPoint 2008では、プレースホルダの枠を超えてテキストを入力しようとした時点で、自動調整ボタンが現れる。このボタンをクリックすると、テキストをプレースホルダに収めるようフォントサイズを自動調整する / しないなどのオプションが現れるので、「このプレースホルダの自動調整をしない」を有効にすれば、自動的にフォントサイズが小さくなることを避けられる。

枠を超える量のテキストを入力すると現れる「自動調整ボタン」

枠からはみ出したテキストをうまく処理するためのコマンドも用意されている。「このテキストを2つのスライドに分割する」を選択すると、追加されたスライドと現在のスライドとにテキストは2分割される。「新しいスライドへ続ける」は、はみ出したテキストだけが追加されたスライドに移動される。「スライドを2段組レイアウトに変更する」は、文字どおり2段組にレイアウトを変更してくれるコマンドだ。