2月8日に「開封の儀」を執り行ったが、AMDよりRyzen 5 2400GとRyzen 3 2200Gの評価キットを借用して一通り評価を行ってみたので、その結果を紹介したい。スペックとか技術的な詳細などは1月にレポートしたので今回は割愛する。
今回の検証でオーバークロック動作は一切行っていない。CPUクーラーも、Ryzen 5 2400Gに付属してきたWraith Stealthをそのまま利用している。GPUの動作周波数変更にも対応したRyzen Master 1.2もインストールはしたが、実際には使ってはいない(Photo05)。このあたりについては、いずれこの人あたりがやってくれると思う(丸投げ)。
比較対象にCore i3-8350KとCore i5-8600Kを用意
以下テスト環境を紹介する。今回は比較対象としてCore i3-8350KおよびCore i5-8600Kを用意できたのだが、対抗製品としては価格帯がマッチしていない。
AMDによれば国内価格はRyzen 3 2200Gが12,800円、Ryzen 5 2400Gが19,800円(どちらも税別)とのことである。一方今回調達したCore i3-8350Kは22,188円、Core i5-8600Kは33,469円(どちらも税込)である。
税込で揃えると以下のようにRyzen 5 2400GとCore i5 2400Gがほぼ同価格となる。そのため性能評価にあたってはこの価格を念頭において行いたいと思う。
製品名 | 税込価格 |
---|---|
Ryzen 3 2200G | 13,824円 |
Ryzen 5 2400G | 21,384円 |
Core i3 8350K | 22,188円 |
Core i3 8600K | 33,469円 |
その他の環境は表1に示す通りである。基本は内蔵グラフィックを利用しての評価であるが、外部GPUを使った場合に「どれだけ足を引っ張らないか」を確認する目的で、GeForce GTX 1080を利用したケースも比較した。
これも価格を考えるとミスマッチではあるのだが、GeForce GTX 1080の性能そのものを比較するわけではないので、今回はこれで良しと割り切ることにした。
ここで1つだけ注意してほしい点がある。Ryzen APUの評価キットは基本的に問題なく動作したのだが、PCI Express x16レーンにGeForce GTX 1080を装着するとPhoto06のように表示され、正常にGeForce Driverが動作しなかった。
最終的にはBIOS Setupで内蔵GPUを無効化することで解決した(Photo07)が、今度はGeForce GTX 1080を取り外しても内蔵GPU出力は死んだままなのでBIOS Setupを操作できないという問題に直面した。
結局GeForce GTX 1080を元に戻し、Autoに変更して保存後に電源を落としてから、改めてGeForce GTX 1080を取り外して解決したのだが、これはRyzen APU全般の仕様なのか、それとも今回のBIOSの問題なのかは今回切り分けはできなかった。なおWindows 10は当然Spectre/Meltdownの対応パッチを当てた状態で利用している(Photo08とPhoto09)。
それでは次のページから実際に性能を見てみたいと思う。グラフの表記は
- R3 2200G : Ryzen 3 2200G
- R5 2400G : Ryzen 5 2400G
- i3 8350K : Core i3-8350K
- i5 8350K : Core i5-8600K
となっている。