また、メール着信時に端末を2回振ると、受信したメールを画面上に表示してくれる機能も用意されている。いちいちMULTIボタンを押して切り替えなくても手軽に切り替えられる。メールを見ている途中にテレビが気になったら、本体を横にすれば全画面になるので、ボタン操作でメニューの階層を追わなくとも各画面を自在に行き来できる。

そのほか、Word/Excel/PowerPoint/PDFファイルの閲覧中も横にすると横画面になる。音楽再生中に端末を上下に2回振ると曲戻し、前後に2回振ると曲送りができ、さらに本体の左側面を2回たたくと曲の先頭へ、右側面を2回たたくと次の曲へ、というタップ機能も追加した。

これだけモーションコントロールを普段の操作に活用した端末はほかにない。中央ボタンを押すときや十字キーとして使う場合にスピードセレクターが回ってしまうので、回しはじめにもうちょっと遊びがほしかったが、全体的な操作性は良い。

本体背面

ワンセグ機能では録画番組の「ハイライト再生」機能が面白い。スポーツモードとミュージックモードの2つのモードがあり、スポーツモードではアナウンサーの声や観客の歓声などの音声を解析して盛り上がりをグラフで表示し、盛り上がりレベルを上下することでスポーツ番組のハイライトだけを抽出してくれる。ミュージックモードでは、トークシーンなどをカットして、楽曲シーンだけを再生する、という動作になる。さらに、映画やドラマの場合は、音声信号を解析して本編以外を自動カットして再生してくれる。

ほかにも周囲の環境と映像コンテンツの内容によって明るさをそれぞれコントロールしたり、より自然で鮮やかな色調に変換するNatural Color Matrixや、暗い映像を見やすくする「シネマモード」・輪郭を強調する「くっきりモード」など4つの画質設定を搭載。

音声だけなら、内蔵のFMトランスミッターを使うことで、FMラジオ付きのカーステレオや家庭のオーディオ機器に飛ばして再生するという使い方も可能。FMトランスミッターに関しては、ミュージックプレーヤーやiアプリの音も飛ばすことができる。FMトランスミッター使用中に電話がかかってきた場合、自動的にFMトランスミッターが無音になり、通話が終わってミュージックプレーヤーなどを再開すると、再び音が鳴る仕組みだ。

カメラは外側がAF付きの有効320万画素CMOSカメラ。このカメラを使った便利な機能もいくつか搭載されている。

内蔵iアプリの「簡単! デコメっちゃ」は、オリジナルのデコメピクチャが簡単に作れるアプリだが、この中で人の顔を撮影すると、顔を自動的に抽出し、それをデコメに挿入することができる。

実用的な機能では「翻訳リーダー」と「名刺リーダー」をサポート。翻訳リーダーは、カメラで撮った英中韓の3カ国語を認識して翻訳するというもの。中韓に関しては料理のや食べ物の名前を中心にしているようで、レストランでのメニューを想定しているようだ。ちなみに、D905iには日韓辞典と日中辞典が同梱されている。

名刺リーダーは比較的よくある機能だが、精度に関しては良好で、名刺を撮ってそのまま電話帳に登録する、という使い方ができる。

905iシリーズは生体認証をサポートするのも特徴だが、D905iはボイス認証機能を搭載。自分の声を登録することで、ICカードロックの解除時に自分の声+暗証番号での解除となり、セキュリティが向上する。