前述の通り、905iシリーズは全機種で下り最大3.6MbpsのFOMAハイスピード(HSDPA)に対応。高速通信が売りだが、それを生かした便利な機能が追加されている。

中でも、全機種に「地図アプリ」をプリインストールした点が新しい。地図アプリを標準搭載して徒歩ナビゲーションを実現したのはauだが、905iシリーズでドコモもそれに追いついたことになる。

電車、徒歩、車を使ったナビゲーションが可能な地図アプリ

地図アプリはゼンリンデータコムの「ゼンリン地図+ナビ」のコンテンツだが、渋滞情報を除くすべての機能が初回起動から90日間無料で利用でき、その後は有料登録することでアプリを継続して利用できる。

下り速度が高速なため地図の更新も速く、実用的なレベルで使える。特にアプリが高解像度のワイド画面をサポートし、広々とした画面を有効活用できる点と、横画面にして地図を見られるのがいい。たとえばD905iは、携帯を横にするだけでセンサーが反応して自動的に横画面になるし、F905iではヨコモーション形態にすると自動的に横画面になるといった具合に、簡単に見やすい画面で地図をチェックできるのが便利だ。

もちろん、地図アプリから目的地を検索し、現在地(もしくは指定の出発地)からのルート検索を行い、目的地までをナビゲーションする機能も搭載。検索では音声入力もサポートする。

各機種とも、メニュー内に「現在地確認」という機能があり、これを選択するとアプリを立ち上げなくてもすぐに現在地を測位し、結果をiモードで表示したり、インストールされている地図アプリで表示したりといったこともできる。

ドコモとauの大きな違いは、auがEZナビウォーク+EZ助手席ナビという公式アプリのみしか利用できないのに対し、ドコモは標準の地図アプリ以外を使うことも可能で、マピオンやMapFanなども同様の地図アプリを用意。自分の気に入ったアプリを使うこともできるのはいい。

今回試用した7機種では、N905i/N905iμ/F905iの3機種に、標準の地図アプリに加えてGoogleマップも搭載されていた。GPSはサポートされないようだが、PCでも見慣れた画面で地図を表示できる。

PC向けのGoogleマップと同じ見た目。中央ボタンを押すだけで拡大する操作性はよい。衛星写真の表示も可能だ。ナビはできないが、検索した場所を目的地として地図アプリを起動し、ナビをすることもできる