――今年は『パワーレンジャー』が映画公開されたり、韓国で『獣電戦隊キョウリュウジャー』の続編『キョウリュジャーブレイブ』が放送されたりと、東映ヒーロー作品が積極的に海外に展開された年のように思えるのですが、『アマゾンズ』では海外展開は見据えておられましたか?
アマゾンジャパンさんには申しわけないけど、そこはあまり意識してなかったですね……。意識するとやっておれないというところがあります。たぶんブレーキをかけちゃうという。
――海外の方は仮面ライダーの「変身」を理解してもらえないことが多いと以前お聞きしたことがあったので、『アマゾンズ』で「変身!」といって変身しないのは、海外を意識されているのだと思っていました。
いえ、『アマゾンズ』は単純に昔の『アマゾン』が「アーマーゾーン!」って言いながらやっていたというのを踏襲しただけなんです。そうなんですよ。海外の人って「変身」って現象がよくわからないらしく、本当に何度も何度も聞かれるんです。「あれは変身じゃなくて着てるんだろ」って。「いや、着てるんじゃない。スーパーマンとかスパイダーマンみたいにお着替えしてるわけじゃない。あれは肉体が変貌してるんだ」と説明するのですが、「そんなはずはないと。肉体は変貌しない」と返すわけですよね。
「お宅にもあるじゃない。ハルクとか狼男とか、肉体が変質するのやってるでしょ」って言っても、「いやあれは特別なんだ、ヒーローじゃないんだ」とくる。こちらも「ヒーローといっても、仮面ライダーはバケモノの一種で……」と応じても、「でもマスクドってことは仮面被ってるんだから……」ってやりとりの繰り返しで本当にわからないらしいんですよ。あと掛け声とかもわからないらしくって。「変身」とか「名乗り」とかは本当にわからないらしいんですね。「何いってんの?」っていう。