――season2では、season1から引き続き出るキャラクターの立ち位置の変わり方も絶妙でした。
純粋な続編というか蛇足的な続編が嫌いなんですよね。何度もガッカリさせられてきたっていうのがあるじゃないですか。逆に狙っているところもあるんですよ。「こうなっちゃったのかよオイ! あの感動を返せ」っていう。
――個人的にもそう思ったキャラクターはいました。
特にマモちゃんですよね(笑)。ふざけんな!みたいな。
――マモちゃんと、鷹山一家ですね。season1の最後で美しく終わっていたのに……という。
脚本の小林(靖子)さんは特に七羽に関しては気にしていましたね。「これは客の暴動が起きる」って。キャラクターが好きだと胸かきむしられるような、「なんでこんなにしやがった」という怒りさえ覚えるような、そういう変わってしまうキャラクターっているじゃないですか。そこも醍醐味の一つだと思うんです。劣化ではなくて変化。もう涙なくしてはseason1は見返せないみたいな(笑)。
――あれだけ登場人物たちが濃いですけど、メインを邪魔してない。でも存在感はすごくあるというのはすごいですよね。
(season2では)駆除班よりもすごく組織を大きくして、塊としてわかりやすくしたというのが工夫なんですかね。でもその中で黒崎とか札森とか、異様に達者な人たちがいる。あれは役者さんのおかげも大きいな……。私は黒崎ファンですからね。ファンの対象が多すぎて……。
――僕はマモちゃんですね。あと三崎くん。あの腕を食われてもまだ優しいという懐の深さが……。
あれはたまらんですね。season2では5話でマモルの演説というのがあって、変わり果ててしまったマモルが自分の心情を吐露するんです。これがすごく説得力があるんですね(笑)。「マモルの言う通りだな」って、「それは人間が間違ってるよ!」って思わされました。
――5年を経過したキャラの成長した演技もすごいですよね。
小林亮太さんとか武田玲奈さんとかすごいですよ。以前からすごいのは知ってましたけど、見直しますよね。ほれぼれするというか、すごい人たちだなあって。そこが個人的にうれしいところで、せっかくの設定をいかして、俳優さんたちの底力、違う芝居を見ることができた。これは大収穫ですね。
――1・2話の上映会のときに駆除班の制服を着て登場したマモルくんはあんなに明るかったのに、まさか劇中であんなことになっているとは……とギャップに驚きました。
素はマモちゃんに近いはず……ですけどね。小林亮太さんとか白本彩奈さんとか、コロコロと明るく天真爛漫な顔を見ていると、あれこそが芝居なんじゃないか!って思っちゃいますね(笑)。もう、10代コワイ!