――以前、脚本の小林靖子さんとの対談の中で、season1の構成は「4話くらい進んでから考えましょうよ」と白倉さんが提案されたと伺ったのですが、season2では構成をどの程度考えておられましたか?
そんなこと言ってました? 今回はもっとひどかったですよ(笑)。"出たとこ勝負"というと語弊がありますけど、とにかくまずは1話2話だと。それから一話一話、相談しながらっていう"体"で作っていきました。"体"というのは、season2は前のシーズンよりも小林さんのワールド、作家性が強いので、「どうなりますか?」というふうに聞く感じのことが多かったんです。そこに対してこちらからのお願いごとを盛っていただく。season1よりもこちらから「こうしましょう、ああしましょう」というのは少なかったように思いますね。
――白倉さんサイドからは小林さんに最初どのようなリクエストをされたのですか。
2つですね。一つはseason2というものを、「誰に向かって、どういう形で発信していくのか」。端的にいうと、season1の続きなのか、そうじゃないのかという認識の共有ですね。season1がエピソード13までだったとすると、season2の第一話はエピソード14なのか、それとも新しいシリーズのエピソード1なのか、というところ。そこは、あくまでエピソード1なんだとご説明しました。
そこから先がややこしいんですけど、(season1からではなく)新たにseason2の1話から『アマゾンズ』を見る人はいるはずなので、まったく新しい主人公と新しい物語で口火を切る、というのは正しいんですね。しかし、これがおもしろかったら、配信作品なのでおそらくseason1も見るだろうと。
だから、season2のエピソード1は、「初めて見た人にもわかりやすく」なきゃいけない。ですがエピソード2からは、「season1を踏まえても大丈夫。むしろ踏まえるべきである」。season2の1話と2話のあいだに"ユーザーの気分が変わる"ということを想定して、通常の番組の作り方とは異なる特性があるなと思っていたので、そこを踏まえていただくという点は重々お願いしたところですね。