Windows 7の標準ツールは「Microsoft Security Essentials」に
ここで注目したいのが、執筆時点ではベータテスト中の「Microsoft Security Essentials」だ。これまでのMicrosoft製セキュリティ対策ソフトと異なり、ウイルスやスパイウェアなど各種マルウェア対策機能を備えた"Microsoft謹製の無料ウイルス対策ソフト"である。執筆時点では、Microsoft Connect参加者向けのベータテスト段階で、Windows Defenderのユーザーインターフェースを踏襲しながら、対策範囲をウイルスまでに拡張したという印象を強く受ける。Microsoft Security Essentialsを導入すると、自動的にWindows Defenderが無効になるため、筆者の推測レベルだが、同社はMicrosoft Security EssentialsをWindows Defenderの後継ツールとして捉えているのではないかと推測する(図473)。
筆者の予想を覆し、Windows 7のリリース前である9月29日には、正式版が公開された。ベータテスト時と同じように、システム要件はWindows 7を筆頭に、Windows Vista、Windows XP Service Pack 2以降が含まれる。また、Windows XP ModeのWindows XPも含まれるため、簡易的なセキュリティツールとしては十分と言えるだろう。なお、肝心の入手方法だが、現時点では、公式サイト経由でダウンロードするほかない。今後はMicrosoftダウンロードセンター経由でも提供されるかもしれないが、Windows Defenderと同じ道を歩む場合、Windows Update経由でMicrosoft Security Essentialsが提供される可能性は少ないだろう。