初心者に優しいホームグループ機能
コンピュータ間でファイルをやり取りするために、特定のフォルダをネットワーク上に公開する「共有フォルダ」機能。MS-DOS時代のMicrosoft Networkから今に続く機能で、本稿をご覧になっている多くの方も活用されていることだろう。同機能では他のコンピュータを参照する際に、UNC(Universal Naming Convention: Microsoftネットワークにおけるネットワークリソースを参照する表記法)を用いるか、ネットワークコンピュータ→共有フォルダとたどって開く手法を用いる必要があった。
もちろんWindows OSの操作に長けた方なら、疑問に覚えることもなく操作できるだろう。だが、コンピュータ初心者にUNCを理解させ、操作させるのは難しく、ネットワークコンピュータを用いた方法も煩雑である。そこで、生み出されたのが「ホームグループ」だ。
ホームグループを作成したコンピュータは、ドキュメント/ピクチャ/ミュージック/ビデオの各フォルダとプリンタの共有をネットワーク上に共有。ホームグループに参加するコンピュータは作成側の共有リソースを参照できると同時に、自分の各リソースをネットワーク上に公開することも可能。つまり、簡単な操作を用いて、共有リソースを各コンピュータで享受できるというものだ(図307~311)。
図308: ウィザードが起動し、最初に共有するリソースの選択をうながされる。初期状態では<ドキュメント>のみチェックが外れているので、必要に応じて有効にしてから<次へ>ボタンをクリック |
図309: ランダム生成されたパスワードが表示される。これがホームグループに参加するためのパスワードとなるので、メモを取っておいてから<完了>ボタンをクリック |
他のコンピュータがLAN上にホームグループを発見すると、参加設定が可能になる。ウィザードの指示に従って共有リソースを選択し、作成時に生成されたパスワードを入力することで、ホームグループに参加、と実に単純な操作で構成されていることからも、初心者にも共有フォルダの利便性を享受させたい、というMicrosoftの考えが見て取れるようだ(図312~319)。