NTTドコモの「FOMA 904iシリーズ」が出そろった。CMでもおなじみの「DoCoMo 2.0」をひっさげて登場したドコモのフラッグシップシリーズ90xシリーズの最新モデルだ。ドコモはシリーズごとに特徴的な機能を搭載しているが、今回の904iシリーズも興味深い機能を追加してきた。

今回のレビューでは、904iシリーズの機能を中心に紹介する。その後、発売された5製品それぞれのレビューも掲載するので参考にしてほしい。

2in1

904iシリーズでもっとも興味深い機能がこの「2in1」だ。携帯電話1台で、2つの電話番号、メールアドレスが契約でき、2台の端末を持たなくても番号とアドレスを使い分けることが可能なサービスだ。

単に端末に機能を搭載するだけでなく、ネットワーク側の対応も必要になるということで、発表会でドコモ執行役員の夏野剛氏は簡単には他社がまねできないサービスだと胸を張っていた。

そんな2in1だが、実際の利用に関しては契約者の名前、生年月日、現住所が確認できる本人確認書類が必要だ。契約をすませると、2つめの電話番号、メールアドレスが割り当てられる。通話料の分計もでき、2つの端末を使い分けるように利用できる。

2in1では、「デュアルモード」「Aモード」「Bモード」の3種類がある。大本となる契約はAモードになるので、デュアルモードかAモードの場合はAモードの電話番号とメールアドレスを利用する。

AモードTOBモード、2つの番号を1台で持てるのが2in1

Bモードに変更すると、Bモードの番号とアドレスを利用することになり、電話の時も相手先にはBモードの電話番号が通知されるようになる。

2in1の設定画面

設定画面から各モードの待受画面を変更できる。モード変更すれば待受画面が変わるので、一目でモードが分かるようになる

メールは、Aモードは通常のiモードメールとして端末の内蔵アプリを利用するが、Bモードの場合は内蔵アプリではなく、Webメールを使う点が異なる点。メールを利用する場合は、iモードメールボタンを押して「問合せ・WEBメール」を選択するとWebメールにアクセスできるので、そこで受信メールを閲覧したり、新規メールを作成したりする。

電話帳の表示。名前の横にある「A」は、Aモードに割り当てられたアドレス。2in1の設定画面からモード変更も可能。ちなみにBモードでメールを受信した場合、端末にはお知らせメールが届くので、メールに記載されたリンクをクリックしてアクセスすれば新規受信メールを閲覧できるので、Bモードでもメールが届けばすぐに確認できる。

発信時、オプションでAナンバーとBナンバー、どちらの番号を相手に通知するか選択できる

着信した場合、Bモードの電話帳に登録されていた番号はBモードの印が表示される

なお、Webメールで受信したメールは、個別に端末本体に保存させることもできる。こうしておけば、後で電波の届かない場所でも受信メールを読むことができる。このあたりはよく考えられている。

新たにiモードメールに設けられたのが「WEBメール」の表示

Webメールを利用する場合は、通常のiモードサイトを見るようにパケット通信料が必要になるが、iモードメールとはパケット通信料が異なる。トップページの表示は無料だが、受信メール一覧の表示にはパケットパックなしの場合13~14円程度がかかるようで、たくさん使う場合は定額制のパケ・ホーダイへの加入を検討した方がいいだろう。

Webメールの表示。「FREE」の表示があるもの以外は通常のパケット通信料が必要となるので、よく使うのであればパケ・ホーダイに加入した方がいいだろう

Webメールの設定画面。迷惑メール対策機能も提供される

受信メール画面。「端末に保存」を選べば、Webメールを使わなくてもメールを確認できる