N904i
見た目はシンプルだがパワフルな機能を備えるのがN904i。なんといっても3.0型ワイドVGA(480×854ドット)という高解像度の液晶が特徴だ。ワイドVGAになると、QVGA液晶の5倍の情報量を表示できる。
実際に表示してみると、文字は小さいが読みやすく、情報量が多いので見やすい。メールも文字を最小サイズにすると、20文字×23行という表示が可能で、一覧性が非常に高い。GPSで地図を利用する際にも、解像度が高く、一度に表示できるエリアが広いのもいい。
当の液晶自体は、解像度約332dpi、輝度約400cd/平方m、コントラスト約800:1、色度域約72%と優秀なスペックだ。ちなみに、待受が面で数字キーの「8」を長押しすると「プライバシーアングル」になり、周囲から画面が見にくくなる。ちょっと自分からも見にくくなるが、手軽に使えるので有用な機能だ。
N904iでは、ドキュメントビューアーで知られるPicsel Technologiesのブラウザを搭載している。Operaブラウザなどとはまた違った使い勝手を実現しており、特にズームが高速な点はうれしい。
高解像度液晶のため、文字が小さくなって見にくい場合もあるが、そういう時は数字の「3」を押して画面を拡大、サイト全体を見渡したい場合は「1」を押せば画面が縮小する。数字キーを押しっぱなしにするとなめらかに拡大縮小し、ストレスがないのは見事。横画面表示にも対応する。
画面下部にはPCのブラウザのようにツールバーが表示され、進む・戻る、更新、お気に入り、URL入力、拡大・縮小などのボタンが配置される。N904iの特徴である、マウスのようにカーソルを動かせるニューロポインターを使って操作してもいいが、「※」キーでブラウザとツールバーでフォーカスが切り替わるので、十字キーでもツールバーを操作できる。また、数字キーにも一部の機能が割り当てられている。
面白いのはURLの直接入力時に表示されるソフトウェアキーボード。十字キーと決定キーを使って文字を入力するわけだが、慣れると早いのかもしれないが、ちょっと評価の難しいところ。
また、N904iにはブラウザがもう1種類搭載されており、こちらはタブブラウジングにも対応している点が特徴だ。
端末の特徴としては、ニューロポインターが秀逸で、多少慣れは必要だが、十字キーと使い分ければなかなか使いやすい。
大きな特徴としては、FOMAハイスピードに対応している点も見逃せない。下り通信速度最大3.6Mbpsを実現するFOMAハイスピードは、904iシリーズでは唯一このN904iのみが対応しており、高速性を生かして長時間の音楽番組を自動ダウンロードする「ミュージックチャネル」サービスも利用可能だ。
バイオ認証では顔認証をサポート。自分の顔をカメラで取り込み、キー操作ロックやICカードロックの解除に自分の顔を使うことができる。顔を登録する場合は、ガイドにあわせて写真を3枚撮り、それに画像名を付けて保存すればいい。
たとえばキー操作ロックでは端末を閉じるたびにキー操作が無効になり、認証キーを押すと自動的に顔認識が始まる。顔認識は2秒ほどで行われ、その後暗証番号を入力する仕組み。認識に失敗した場合は、画像名と暗証番号を入力すればいい。