危険なWebサイトから守る「ブラウザ保護」
さて、新機能の1つである「ブラウザ保護」を紹介しよう。よくいわれることに「危険なWebサイトを閲覧してはいけない」というものがある。以前ならば危険なWebサイトは、それなりに怪しげであったり、いかにもという雰囲気であった。しかし、最近の危険なWebサイトは、ほとんど普通のWebサイトと変わることはない。ごく普通の個人のブログ風であったり、有名な企業のWebサイトを真似していたりと、見た目では判断がつきにくい状況になっている。そのように装い、訪問者にマルウェアのダウンロードをさせようとするのである。
「ブラウザ保護」では、そのような危険なWebサイトを訪問することを未然に防ぐ機能である。まずは、有名な検索サイトで検索を行ってみる。検索結果が表示されるが、その結果に対し、安全か危険かの表示を行う。図42のように、安全なWebサイトには緑のアイコンを先頭に表示する。危険なWebサイトには赤いアイコンで、危険を表示する。
赤いアイコンをさらにクリックすると、評価が「危険」であることがポップアップで表示される(図43)。
さて、お気づきの方もおられると思うが、この検索サイトは非常に有名なものである。そして、この検索結果の5位に入ったものが危険なWebサイトとなっているのである。ここで重要なのは、
- 有名な検索サイトの結果であっても安全とはいえない
- 検索結果の上位であっても安全とはいえない
ということである。では、実際にこの危険なWebサイトを閲覧しようとするとどうなるか。図44のようにブロックされる。
ここで、[Webサイトのセキュリティ評価]をクリックすると、その理由が表示される(図45)。
このWebサイトでは、危険な動作やアイテムが検出されたとある。このように、Webサイトの評価を行い、わかりやすい方法で、その危険を知らせてくれる。Webサイトの評価は検索結果だけでなく閲覧中にも行うことができる。閲覧中のWebページで、インターネット セキュリティ 2010のツールバーの[評価]の右にある[▼]ボタンをクリックする。プルダウンメニューが表示されるので、[Webサイトのセキュリティ評価]を選択する(図46)。
セキュリティ評価が表示される(図47)。
安全であるとわかる。少しでも不審に思ったら、このようにセキュリティ評価を行ってみていただきたい。スキャン時間の約60%の削減、ブラウザ保護などの機能により、より使いやすく快適になったインターネット セキュリティ 2010であるが、さらに評価したい点は、インターフェイスがすっきりとし、初心者にも使いやすくなったことがある。高度なセキュリティ対策ソフトは、一方で設定やその意味などが難しいものがある。これらが、シンプルなインターフェイスになり、あまり意識する必要がなくなった。初心者でも安心して使えるであろう。