さて「ライブビュー」である。これはやはり素晴らしい。液晶モニターにファインダー像を写し、接眼せずにフレームが決められるというもので、すでにコンパクトデジカメで当たり前に使われている。デジタルカメラが普及した理由の一端はこの便利さにあるのではないかと思う。

ミラーを使う一眼レフのため、ライブビューではシャッターを押した後、ミラーを下ろしてピントを合わせ、再度ミラーを跳ね上げて撮影という動作が行なわれる。このときカメラからはやたらカシャカシャと音がしてうっとうしいことも確か。それでもマクロや風景など、三脚を使った撮影で便利なことは間違いない。またE-330ではライブビュー専用のCCDを使う「Aモード」と、本来の撮像素子を使う「Bモード」があったが、E-410は専用CCDを備えておらず、撮像素子を使ったライブビューのみとなる。

E-330はローアングル撮影のために液晶がチルトする機構が付いていたが、E-410では省略された。液晶の性能が良いためけっこうな角度でも画像が確認できるし、それよりもボディが薄いままのほうがありがたい。

ライブビューのもうひとつ良い点は、設定の変更がダイレクトに見られること。たとえばホワイトバランスを変えると、それに合わせてライブビューの表示画像も色も変わっていくのだ。光学ファインダーではできない技だし、これなら撮影に失敗することもないだろう。

このライブビュー機能、撮影時にうるさいとか、撮像素子が熱を持つため長時間は使えないなど、まだ改良してほしい点はある。光学ファインダー並みに解像力やレスポンス(表示反応時間)を向上させるという命題も残っている。しかしE-410をしばらく使ってから他のカメラを触ったところ、ライブビューができないことに違和感を覚えてしまった。そのくらいデジタルカメラにとって本質的な機能ではないかと思う。

ライブビューの状態。再生画像ではなく、レンズのむこうの被写体がモニターに写っている

十字ボタンの左上にあるライブビューボタンを押すと、ライブビューモードに切り替わる

ライブビュー時のモニター。AFグリッドだけでなく、露出などの状態も表示される

ライブビューでのヒストグラム。他にレンズを向けるとリアルタイムで変化する

ライブビューではフレーミングの目安となる罫線の表示も簡単にできる。これは「黄金分割」

これは「罫線表示」の「方眼」。ほかに「目盛」もある

ライブビュー時に設定を行なうと、このように背景が透けて見える

ホワイトバランスは色の変化が大きいので、この透けた状態からでも確認できる