オリンパスの「E-410」が登場した。グリップ部が薄く、独特のデザインが施されたコンパクトなデジタル一眼レフである。このインプレッションをお届けしよう。発売は2007年4月21日から始まっている。ボディ単体のほか、ED 14-42mm F3.5-5.6のレンズを組み合わせた「レンズキット」、さらにED 40-150mm F4.0-5.6を加えた「ダブルズームキット」が発売されている。マイコミジャーナル価格情報( http://kakaku.journal.mycom.co.jp/ )によると平均価格は本体のみが87,410円、レンズキット96,614円、ダブルズームキット114,748円となっている('07年5月15日現在)。
コンパクトなボディと高級感
'06年秋のフォトキナで公開された「E-400」。このモデルは欧州で発売されたが、日本向けには「さらに良くしたものを出しますのでお待ちください」とのことだった。そして今春登場したのが「E-410」である。
スタイルはE-400とほとんど同じ。一眼レフにしてはグリップ部が膨らんでおらず、フラットな形状をもつ。一昔前の銀塩フィルム一眼レフをイメージさせる。オリンパスの銘機「OM」シリーズに似ているといえなくもない。ちなみにE-410のストロボを上げると、中の部分が三角状になっている。これはかつてのOMシリーズのペンタプリズム部分をイメージしたデザインだという。
小型のボディだが、高級感は高い。全体にしっかりしたシボが施され、触った感じもいい。ストラップ取り付け部も打ち抜きの金属板ではなく、しっかり成型された部材と三角金具の組み合わせが使われている。些細なことだが、標準の14-42mmレンズを付けてストラップを持ってぶら下げると、カメラがちょうど水平になる。そういった気配りに感心した。
E-410は徹底的に小型軽量化が図られている。ボディの重量は375gしかない。これは'07年4月現在、世界で最も軽いレンズ交換式デジタル一眼レフである。キヤノンKissXが510g、ニコンD40が475gだから、E-410の軽さは圧倒的だ。フォーサーズは撮像素子が他よりも小さく、メーカーはそのぶんボディを小さく軽くできるとしていたが、その本領が発揮されたというところだろう。