まずはROG ZEPHYRUS S GX701GXRの外観からチェックしていこう。17インチオーバーのゲーミングノートPCというと、持ち運びを完全否定したようなデザインの製品が多いと思う。ブ厚いボディと双発巨大ACアダプターを組み合わせたイメージだ。

だがその点、ROG ZEPHYRUS S GX701GXRは本体厚が18.7mmと薄い。約2.65kgと決して軽くはないものの、スペックやパワーを考えれば十分に薄型軽量で、GeForce RTX 2080搭載ノートPCとしては「世界最薄」をうたっている。ACアダプターも230W出力1基であるため、やや大きめのカバンがあれば外出先へ持ち運ぶこともそう難しくはない。

  • ASUSのゲーミングノートPC「ROG ZEPYRUS S GX701GXR」

    天板はヘアライン仕上げ風の天板にROGのシンボルを配置。プレイヤー自身の目からは見えないが、起動時はこのシンボルが赤く点灯する

デザイン的には15.6インチ液晶搭載モデル(GX501シリーズ)と同じく、キーボードを手前に寄せてパームレストをなくした独特のスタイルを採用している。液晶ヒンジ側に大きなスペースがあるが、この部分にGPUやCPUを配置することでユーザーに熱を感じにくくすることと、上部からの吸気を可能にしている。

ボディリフト機構を備えた薄型ボディー

さらにROG ZEPHYRUS S GX701GXRは液晶展開時にボディーの奥側がリフトアップされ、ボディー底部に吸気スペースを確保する設計になっている。普通のゲーミングノートPCだと底面がスリットだらけで見苦しいデザインが往々にしてあるが、本機の底面はフラットで見た目にも美しい。液晶を閉じると自動的にリフトダウンするが、このときケーブル等が挟まる場合があるので、そこだけは注意して扱いたい。

  • ASUSのゲーミングノートPC「ROG ZEPYRUS S GX701GXR」の冷却システム(吸気口)
  • 閉じた状態から液晶画面を開くと、ヒンジ付近のボディ底部が7.5mmほど持ち上がり、キーボードに自然なチルトがつく。薄型設計ゆえに吸気口の確保が難しいが、本機ではボディーをリフトアップすることで解決しているのだ

インタフェースはUSB 3.1やUSB 3.0の他にHDMI 2.0bやサウンド入出力をボディ左右に実装している。ボディの後ろ半分がほぼ冷却スペースに当てられているので、インタフェースは手前側に集中配置した格好だ。ゲーミングノートPCでありながら有線LANを持たないのが気になるところだが、無線LANに最大1733MbpsのIEEE802.11ac HT160(160MHz幅の通信)に対応した「Intel Wireless-AC 9560」を搭載。同規格に対応した無線LANルーターがあれば、快適な通信環境を確保できる。どうしても有線LANが欲しいならUSBアダプターを使うのが得策だろう。

  • ASUSのゲーミングノートPC「ROG ZEPYRUS S GX701GXR」のインタフェース

    左側面には電源やHDMI出力、DisplayPort兼USB PD対応のUSB 3.1 Type-C(10Gbps)端子を配置。オーディオジャックは4極対応なのでケーブル1本で音声入出力に対応する

  • ASUSのゲーミングノートPC「ROG ZEPYRUS S GX701GXR」のインタフェース

    右側面はUSB端子のみ。こちら側のUSB Type-C端子は単なるUSB3.0仕様だ

  • ASUSのゲーミングノートPC「ROG ZEPYRUS S GX701GXR」の背面

    背面の銅色の部分がメカニカル的な雰囲気を際立たせている。ただこの部分は塗装であり、ヒートシンクの延長になっている訳ではない