日本語入力をテスト

前述のように、標準キーボードとの接続は簡単だ。XOOM本体のBluetoothを有効化した状態でキーボードの電源をオンにすると、自動的に接続が確立される。もし接続できない場合、メニュー画面から直接キーボードを選択して接続を促せばいい。このほか、エレコムが発売している折りたたみ式BluetoothキーボードApple標準のBluetoothキーボードなどをXOOMに接続できないか試してみたが、Motorola純正以外のキーボードはうまく接続できなかった。具体的にはデバイス自体は発見できるものの、ピアリングの際に入力する文字のタイピングを受け付けず、うまくデータの連絡ができていないようだ。どちらも標準的なHIDプロファイルに対応したキーボードだが、必ずしもそれで接続できるわけではないようだ。

XOOMで外付けキーボードとの接続が確立すると、通常の文字入力モードで出現するソフトウェアキーボードは消え、視認できる画面の範囲が広くなる。au版XOOMでは標準IMEとしてiWnnを搭載しており、文字入力時にはこのiWnnが呼び出される。日本語入力モードではソフトウェアキーボード上部に確定候補一覧が表示されるが、外付けキーボード利用時はこれが画面下部に出現して、ここから候補を選ぶ形になる。この選択はキーボードで選んでもいいし、画面に直接タッチして選んでもいい。なお、iWnnと外付けキーボードの組み合わせにおいて日本語と半角英字の入力切り替えは「シフト」+「スペース」で行うのだが、今回テストした機材ではこの切り替えがうまくいかないケースが多く見られた。そのほかのキー入力は受け付けるので原因は不明だが、快適な操作という点ではこの部分が残念だった。

このように、iWnnならびにAndroid標準のIMEでは外付けキーボードの操作に対応し、入力モードになるとソフトウェアキーボードが出現せずに画面が広くなるという特典がある。一方でテストを兼ねて導入したATOKでは外付けキーボードの入力が行えず、ソフトウェアキーボードも出現したままだった。画面占有面積を考えても、現状のATOKをタブレットで利用する意味はあまりなさそうな印象だ。

外付けキーボードを接続した状態でのXOOM。IMEとしては標準状態でiWnnが選択されるが、そのほかAndroid標準キーボードや音声入力を選択できる

外付けキーボードを接続状態で日本語を入力すると、このような表示になる。候補の選択はスペースキーのほか、画面を直接タッチでもかまわない

外付けキーボードをオフにしてソフトウェアキーボードを表示させたところ。参考にiWnnだけでなく、標準Android、ATOKの3つのサンプルを出してある。これらIMEで入力を開始するとキーボード上部に入力候補一覧が表示される。ATOKは占有面積が大きく、視認性という面では不利だ。タブレットに最適化されたバージョンの登場が望まれる

参考までにATOKと標準Androidのソフトウェアキーボードの縦置き表示も掲載。これで表示スペースは広がるが、アプリのレイアウトが変わってしまうほか、縦置き用のスタンドが必要になるだろう。基本的に、Android 3.xの標準レイアウトは横置きを前提としたものが多い