キャプチャ画像を編集・加工する「Snagitエディタ」

Snagitでは本格的な編集を画像に加えるためのツール群も備えてある。キャプチャ専用ソフトだけあって、編集ツールもキャプチャ用途をよく考えられたものが並んでいる。これらを統括するSnagitエディタには、大きく分けて編集用の「描画」、「画像」、「ホットスポット」などのメニューが並んでいる。画面中央の一番領域が広い部分が編集スペースになる。底部にあるサムネイルでは過去にキャプチャした画像が表示されているので、どのフォルダにどの画像を入れたのか?と迷うこともない。

数百枚にも及ぶ画像が必要なマニュアルを作る場合などでは、画像の保存先を間違えて探し出せなくなるようなトラブルも起こる。また、向かって右側の細長いペインには、フラグやキーワードを用いた管理も可能なほか、日付やフォルダでのビューなど画像管理が行える。

図36 Snagitエディタ編集や加工から、大量の画像管理も簡単に行える

Snagitエディタの「描画」機能

Snagitエディタの[描画]タブは、[クリップボード]と[描画ツール]、[スタイル]、[オブジェクト]、[送信]の5つに分かれている。「描画ツール」を選択すると「スタイル」部分にその機能の詳細が表示される。たとえば、「選択ツール」を選択すると、スタイル部分には、パターン(図37)が表示される。

図37 「選択ツール」を選択すると、スタイル部分に利用パターンが表示される

[描画ツール]には、「選択」、「ズーム」、「吹き出し」、「テキスト」、「矢印」、「直線」、「スタンプ」、「図形」、「ペン」、「塗りつぶし」、「蛍光ペン」、「消しゴム」が表示されている。これらの機能は、一般的な編集機能とほとんど同じように利用できる。こちらの中でもよく利用するいくつかを見てみよう。

「吹き出し」ツール

「吹き出し」ツールは、スタイルに5つ基本の形が表示されているが、スクロールバー部分をクリックするとズラッと大量のスタイルが表示される。的確に物事を伝えるのにこの吹き出しは欠かせない。これだけの種類がデフォルトで備わるのは壮観ですらある。

個々のスタイルの吹き出しは、テキストカラーや背景の変更、効果としてシャドウをつけることもでき(図38)、重要度に応じて色や形を変える。"吹き出し"を伝達や記憶のノートとして本格的に使いこなせる。

図38 「吹き出し」ツール

「スタンプ」ツール

「スタンプ」ツールを使うことで、画像内にチェックマークや、ヒントマークなどのオブジェクトを貼り付けられ、該当部分を視覚的に強調できる。スタイル部分の右のスクロールバー部分をクリックすると、丸やチェック記号(図39)などが備えてある。

これ以外にも表示されたポップアップメニューの左サイドに「カーソル」がある。これを選択するとマウスのカーソルパターンを選択することができる(図40)。スタンプツールはWebサイトからダウンロードして取り込むこともできる。

図39 丸やチェック記号など定型的に使えるスタンプ

図40 「カーソル」も指示出しに使えるスタンプ

「矢印」ツール

方向性と強度を端的に表すことができる「矢印」ツールも、もっと頻繁に使うツールの一つ。この矢印のデザインで伝えたいことが一目瞭然になる(図41)。矢印は、線の太さやカラー、線の種類などをカスタマイズできる。配置したあとはベジェ曲線で矢印の線の流れを変えることもできるし、[スタイル]→[効果]→[不透明度]で矢印の透明度を設定できる(図42)。背景の文字などと重ならないように矢印を柔軟に取り扱えるところも特徴だ。

図41 「矢印」ツール

図42 矢印を透明にできる

「ハイライト範囲」ツール

「ハイライト範囲」ツールは、(図43)のように蛍光ペンでラインを引くようなこともできる。矩形ツールのように四角の範囲すべてを蛍光色を用いて強調することができる。教科書の重要部分に蛍光ペンでラインを記すようなあの感覚で、Webページの重要な部分を蛍光色で強調させてもよいし、Webデザインを設計する際のラフ作成などにも使える。

色はデフォルトのもの以外にもスポイドツールを使ってデスクトップに表示されているすべての色から選択可能なのも便利。鮮やかな壁紙から色をチョイスするといった使い方も可能だ。

図43 「ハイライト範囲」ツール