ニューサイトジャパン式裸眼立体視ディスプレイの仕組み
ニューサイトジャパン、ドイツに本拠地を置くNEWSIGHT社の日本法人で、同社の裸眼立体視方式としてはパララックスバリア方式(視差バリア方式)を採用している。
ニューサイトの裸眼立体視ディスプレイは、視差バリアが階段状の斜めストライプ形状の「ステップダウン・マスク」となっているところに特徴がある。この構造が、約120°近い広視野角での立体視を可能とし、さらに観測者が移動したときにおこる立体視の見え方が切り替わるジャンピングポイントの推移を緩やかにするという |
これは約6~7cm離れた左右の目に、左目からの視線には左目用のピクセルだけ、右目からの視線には右目用のピクセルだけを見せるように隙間を最適化したスリット「視差バリア」を液晶パネルと組み合わせることで視差を作り出すことで立体視を実現する。ニューサイト社はこの視差バリアを階段状のストライプにしているのが特徴で、これは特に「ステップダウンバリア」と命名されている。画面サイズや適性視聴距離にも依存するが、液晶パネルと視差スリットとは十数ミリ前後の離されて配置される。
一般的な裸眼立体視ディスプレイでは、この視差バリアとして固定式のマスクフィルタを用いる。しかし、今回展示された21.5インチの2D/3D切り替え式ディスプレイでは、映像表示用の液晶パネルの前面側に、視差バリアパターンを表示するモノクロ液晶パネルを配している。つまり、このモノクロ液晶パネル層による視差バリア表示/非表示で3D/2Dの切り替えを行っている。