バッテリ駆動時間は?

この手のモバイルPCで気になるのは、バッテリ駆動時間だろう。S9eは、液晶が小型化したため、S10eよりもバッテリ駆動時間が少し長くなっており、プレスリリースなどによると6.2時間だという。

これは、気になったので、少しテストしてみた。国内で標準的なJEITA測定法は、メーカーを超えて共通の測定条件を提供してくれるが、実際の利用時間とはかなり異なる。筆者は、液晶輝度を利用状態に合わせ、テスト中は液晶をオフにしないようにして、Google Desktopなど日常的に利用するアプリケーションをインストールして動かし、無線LANやBluetoothなどをオンにしたうえで、JEITA測定法と同じMPEGファイルを再生して、駆動時間を見るようにしている。筆者の場合、これで、実際の利用時間に割と近い値が出る。

それで測定してみたところ、100%から残量6%までは、約4時間19分。残量2%で電源が落ちるので、将来的なバッテリの容量変化などを考慮すると、5~6%が利用時にデータを失わなわずにハイバネーションできる安全な限界と思われる。それで、約4時間程度は利用できるので、まあまあというところか。多少、負荷の重い使い方であっても、3時間は大丈夫だろう。また、手元にあったSSD(インテルのSSDA2MH080G1GN(X25-M))に交換してみると、同条件で4時間50分と、30分程度の改善があった。

充電時間だが、6%からスタートして、100%になるのに3時間を要した。ただし、90%に到達するまでは約1時間52分。その後の約1時間で残り10%をゆっくりと充電するという経過になる。これから考えると、急ぐときには2時間程度で充電を打ち切ってもかわまないだろう。実際には、85%あたりから、一定時間で充電できる量が減っていき、90%から顕著になっていく。

充電完了まで、バッテリ残量と経過時間をグラフにしてみた。測定では、4%から充電を開始して、約3時間で100%になったが、約2時間で90%まで充電が行われた

付属のACアダプタは、コンパクトで持ち運びにも便利だ。AC側はケーブルだが、メガネ型コネクタなので、市販の短いケーブルやコンセントに直接接続できるようなアダプタも利用可能だ。

付属のACアダプタは比較的コンパクトで持ち運びも容易。AC側はケーブルだが、メガネ形のよくあるタイプで市販のアダプタなどにも交換が可能