ほふりへの預託最終日は12月19日
株券を「ほふり」に預託する最終日は12月19日と決められています。その日までに、株券保有者は証券会社に連絡して、何らかの方法で株券を入庫して、ほふりに移管する手続きをする必要があります。
手続きは、証券会社に連絡し株券入庫の旨を依頼。その際には、証券会社に口座を開く必要がありますが、具体的には、保護預かり「証券保管振替制度」を利用し、特定口座を開くのがその後の確定申告なども必要なく簡単な方法です。
総合証券かネット証券かを選択
証券会社は支店をもつ総合証券とネット取引専業のネット証券に分かれます。ネット証券の場合、支店がないため、口座開設の手続きや株券の入庫を郵送などで行う必要があり、その分、受付締切が早くなっているのが特徴です(表参照)。
また、ネット証券の場合、一般には名義書き換えサービスを取り扱っていません。本人確認等の手続きを考えると、店頭で実施するほうが確実なこともあるためと考えられます。 ただし、ネット証券は、その後の口座管理料が無料(総合証券の場合、年3,150円などの管理料をとる場合も多い)、また株券入庫のための「株券ゆうパックサービス」が無料など、コストが安いのが特徴。時間的にまだ余裕がある、店頭で説明を受けなくとも大丈夫という人はネット証券利用がお得だろう。ちなみに、預託期限は、マネックス証券が11月7日、カブドットコム証券、楽天証券、松井証券が11月28日、SBI証券が12月3日となっている。
名義書き換えや旧商号株券は総合証券で
これに対して、総合証券はきめ細かいサービスが売り物。名義書き換えや旧商号の古い株券なども受け入れてくれる。ただし、株券持ち込みの種類や形態によって、締切日が違うので注意が必要です。たとえば、野村證券の場合は、株券ゆうパックを利用して株券を入庫する場合は、ゆうパック返信最終日(野村必着)が11月28日(口座申込書必着日が旧商号株券の場合10月30日、それ以外は11月13日野村必着)。本支店の窓口に株券を持ち込む場合は、12月15日が最終日となっています。
こうした締切日は証券会社によって、場合によっては、支店によって違うので、利用証券会社に問い合わせをしたほうが無難でしょう。
キャンペーンで現金プレゼントも
また、各社とも株券電子化キャンペーンも実施中。金券や現金などがプレゼントされる場合もあるので、ぜひこの機会に利用するとうれしいおまけがついてくるかもしれません。
酒井富士子
経済ジャーナリスト。 回遊舎代表取締役。
上智大学卒。日経ホーム出版社入社。「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長歴任後、リクルート入社。「あるじゃん」[赤すぐ」(赤ちゃんのためにすぐ使う本)副編集長を経て、2003年から現職。近著に「FPになろう」「定年手続きダンドリスケジュール」(インデックスコミュニケーション)「編集長の情報術」(生活情報センター)。二児の母。目黒区立東山小学校にて2004年よりサマースクール講師を担当。金融教育を5日間にわたって講義している