フロム鉄道は、フロム峡谷の合間を縫って海抜850mのミュールダール駅までを走る全長20kmの鉄道。毎年40万人近い乗客が利用する。世界一急勾配の鉄道として有名で、勾配55‰(1000m進むと55mあがる)で標準軌(1,435m)の鉄道では北欧で最も急勾配である。

フロム鉄道を走るEl17。最高時速は150km/h

車窓より。西ノルウェーの牧歌的な風景が広がる

険しい山肌のトンネルを通り抜け、ショースフォッセンの滝に到着。プラットホームに降り立つと水しぶきの洗礼を受ける。このショースフォッセンの滝の水力で発電された電力で電車は走る。

フロム駅にて

ショースフォッセンの滝の水しぶきで洗礼を受ける

フロムには、フロム鉄道博物館があるのでぜひ立ち寄ってほしい。1994年、フレトハイム・ホテルの別館にオープンしたがその後移転を繰り返し、1999年にはフロム駅の易者の一部が博物館として用いられることになった。博物館にはフロム鉄道に関する資料、復元されたEl9機関車などが展示されている。

フロム鉄道博物館。土産物屋の奥にある

新品同様に復元されたEl9機関車(写真左)が展示されている。土産物屋ではオリジナルグッズも販売されていた

フロムへ向かう途中、ラールダールトンネルを通過する。ラールダールとアウルランをつなぐ全長24.5kmのトンネルで、路上トンネルとしては世界最長だ。

ラールダールトンネル。運転手が飽きないようにと3カ所(色は緑・青・緑)でライトアップされている