「AF18-250mm F/3.5-6.3 Di II」は、キヤノン、ニコン、ペンタックス、ソニーに対応した高倍率ズームレンズ。ポイントは18-200mmより焦点距離が50mm長いことで、約14倍というズーム比を持つ。ズームリングをワイド端側でロックし、レンズ先端を下げた時に自重でレンズが伸びないような機構を備えているが、実際にはこのロックを使わなくてもズームが伸びるようなことはなかった。また、ズームリングが非常に滑らかでひっかかりなども感じられない。

タムロン AF18-250mm F/3.5-6.3 Di II +ニコンD80

テレ端時

ワイド端時

テストの結果では、ゴースト、フレアともに多めで、被写体であるクマのぬいぐるみの上にゴーストによるものと思われる偽色が現れている。また、光源の形がゴーストにくっきり現れてしまっている。このあたりは、14倍に近い高倍率ズーム比が影響しているものだと思われる。色収差テストでは、外側にはマゼンタとシアンが強く表れ、内側にもグリーンの収差が見られる。また像が流れているのが気になった。歪曲収差でも、ズーム比の高さが災いしてか、今回試用した中ではもっとも大きな歪みが現れているようだ。

他社製レンズとの差別点となっているテレ端側250mmという焦点距離だが、今回試用した程度では50mmの差を感じることはなかったが、250mm以上の焦点距離のレンズをまだ持っていないなら1本目の望遠ズームとして購入するというのも手だ。レンズキットを買わずにボディのみを買ってこのレンズと組み合わせて、1本目のレンズとして使うというのもアリだろう。焦点距離だけでいえば、このレンズを持っていることで、次の望遠レンズは一足飛びに300mm以上の実焦点距離を狙いやすくなるかもしれない。

(A)ハレーションテスト:タムロン AF18-250mm F/3.5-6.3 Di II
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(B)色収差テスト:タムロン AF18-250mm F/3.5-6.3 Di II

(B)色収差テスト(拡大):タムロン AF18-250mm F/3.5-6.3 Di II

(C)歪曲テスト:タムロン AF18-250mm F/3.5-6.3 Di II
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作例 ニコンD200+タムロンAF18-250mm F
3.5-6.3 Di II
L+Fine(JPEG)
250mm(375mm相当)
ISO800
プログラムAE、補正+0.7EV(F6.3、1/160秒)
分割測光
WB:AUTO0
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作例 ニコンD200+タムロンAF18-250mm F
3.5-6.3 Di II
L+Fine(JPEG)
30mm(45mm相当)
ISO800
プログラムAE(F18.0、1/750秒)
分割測光
WB:AUTO
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