「18-200mm F3.5-6.3 DC OS/HSM」は、シグマが発売した2本目の手ブレ補正機能搭載レンズ。マウントはキヤノン、ニコン、シグマに対応し、ニコン用にのみ超音波モーターを搭載する。ズームリングにはワイド端でレンズを固定するロックスイッチが搭載されるほか、手ブレ補正のON/OFFスイッチも搭載される。超音波モーターを搭載したニコンマウント以外では、AF駆動後のマニュアルでの微調整は本体側でフォーカスモードをマニュアルに切り替えないと行なえない。操作時に若干気になったのはズームリングに引っかかる感触があることだ。レンズが上向きの時は50mm程度、下向きの時は80mm程度の場所でひっかかる感じがある。実使用では特に弊害はないが、ちょっと気になった。フィルター径は72mmと大口径で、付属する花形レンズフードもやや大きめだ。

シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC OS +キヤノンEOS 30D

テレ端時

ワイド端時

テスト結果だが、今回テストした4本のレンズの中で一番ゴーストが少なかったのがこのレンズだった。右上にはフレアも発生しているが、この程度であれば許容範囲内といえる。色収差テストでは、外側に強いマゼンタ、内側にはわずかにグリーンの収差が現れているが、ここでも今回比較した他メーカーに比べて色は薄い。18mmでの撮影なので歪曲もしてはいるが、ほかのメーカーに比べると少ない印象だ。歪曲収差でもほかのレンズに比べて少なく、今回テストした中では優秀だ。

現状ではキヤノンとニコン、シグマの3メーカーにしか対応していないが、ほかに選択肢のないキヤノンはもちろん、実売価格で7万円と、9万円近いニコン純正のVR18-200mmと比べると差額は2万円に近い。ニコンユーザーでも、純正にこだわらないなら安価で描写力にも劣らないシグマもオススメできる。

(A) ハレーションテスト:シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC OS
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(B)色収差テスト:シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC OS

(B)色収差テスト(拡大):シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC OS

(C)歪曲収差テスト:シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC OS
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作例 キヤノン EOS 30D+シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC OS
Large+Fine(JPEG)
18mm(27mm相当)
ISO100
プログラムAE、補正+0.3EV(F10.0、1/250秒)
分割測光
WB:オート
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作例 キヤノン EOS 30D+シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC OS
Large+Fine(JPEG)
18mm(27mm相当)
ISO100
シャッター速度優先AE(F4.5、1/15秒)
分割測光
WB:オート
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作例 キヤノン EOS 30D+シグマ 18-200mm F3.5-6.3 DC OS
Large+Fine(JPEG)
28mm(42mm相当)
ISO100
シャッター速度優先AE(F20.0、1/1.3秒)
分割測光
WB:オート
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