まずは、PS3上で動作するONScripterのZIPファイル(*1)「clover-onscripter-ps3_070802.zip」をダウンロードするところからスタートだ。

zipファイルの中にはiso形式のCDイメージ「clover-onscripter-070802.iso」が含まれているのでこれをCD-Rなどに焼いて用意しておこう。

ほかに用意するものは以下の通りだ。

  • USBメモリまたは各種メモリカード(PS3で使えるもの)
  • USB接続のマウス(必須)
  • USB接続のキーボード(できるだけ)

ブートローダのインストール

先ほどのisoイメージを焼き付けたCD-Rの中をPC上で覗くと、PS3というディレクトリがあり、その中にPS3/otheros/otheros.bldというファイルが置いてあるのが分かる。確認したら、PS3にCD-Rをセットする(*2)。

PS3のクロスメディアバー(以下、XMB)から[設定]」 - [本体設定] - [他のシステムのインストール]を選ぶと画面写真のような警告メッセージが表示されるが、[OK]ボタンを選ぶと自動的にブートローダが検索され、インストールできるようになる。

[設定]」 - [本体設定] - [他のシステムのインストール]を選ぶと写真のような警告メッセージが表示されるが、そのまま[OK]ボタンを選ぶとよい。

「以下のインストールデータが見つかりました。」というメッセージとともに、CD上のディレクトリとブートローダが表示されるので、確認後[開始する]ボタンを選ぶ。

以上で、ブートローダのインストールは終了だ。インストール方法の詳細を知りたい場合は、Open Platform for PLAYSTATION 3を参照してほしい。

起動の方法

「他のシステム」を起動する前に必ず、USBマウスとUSBキーボードをPS3につないでおこう。特にマウスをつないでおかないとソフトが起動しないので、注意してほしい(これは現在のバージョンにおける制限事項)。

ブートローダがインストールできたら、XMBの[設定] - [本体設定] - [優先起動システム]と選んでいき、[他のシステム]を選択して再起動を行う。

XMBの[設定] - [本体設定] - [優先起動システム] - [他のシステム]を選択後、再起動する

ペンギンの絵が表示されて起動中の様子が流れていけば成功だ。

ペンギンの絵とともに起動中の様子が表示されたら成功

終了の方法(game-osへの戻り方)

ONScripterおよびゲームを遊び終わったら、電源マークを長押ししてPS3をシャットダウンするとよい。

ただしPS3は、1度Linuxブートローダで起動したら電源を切っても、次回またLinuxが起ち上がるようになっている。そのため、Linuxブートから通常のgame-osへ戻る方法を知っておく必要がある。

通常の終了方法

通常の終了方法を実行するには、USBキーボードをPS3に接続しておく必要がある。

Linuxの起動途中で「kboot:」と表示され数秒停止する場面があるが、この時にキーボードから「boot-game-os」と入力することでgame-osに戻れる。できるだけ、こちらの方法で戻ってほしい。

Linuxの起動途中で「kboot:」と表示されたら、キーボードから「boot-game-os」と入力する

緊急時の終了方法

緊急時の方法は、電源投入時にPS3の電源マークをそのまま5秒以上押し続けることだ。すると、画面モードが初期化されてSD状態になってしまうが、強制的にgame-osに戻れる。

それでは、まずは遊んでみよう。

PS3上で動作するONScripter用ゲーム開発、またPS3LinuxベースのブータブルCDの作成に興味がある方はそのまま読み進めてほしい。ここまでの説明と一部重複部分があるが、ご了承願いたい。

*1 PS3上で動作するONScripterのZIPファイル
筆者のWebサイトにある「PS3 Linuxで自作ソフトを楽しもう」でも配布を行っており、今後適宜最新のものを公開する予定。

*2 PS3にCD-Rをセットする
PS3ディレクトリのディレクトリ構造ごとUSBメモリまたはメモリカードにコピーし、それをPS3に差してブートローダをインストールするなど、他のメディアを利用しても構わない。