「En Tus Brazos」 by Francois-Xavier Goby他/Supinfocom Valenciennes
時は1920年代、一世を風靡した人気のタンゴ・ダンサーが、足をけがして以来、生気を失い過去の栄光にすがる毎日。それを見て憂いた妻は、夫に再び生きる喜びを思い起こさせるために"あること"を思いつく。暗いセピア調のライティングの世界で、独特のデザインの人形ライクなキャラクタ達が豊かな表情で切れのいいタンゴのリズムに乗って踊る様は感動的。Electronic Theater優秀賞を受賞。オフィシャルサイトにて、予告編と画面ショットを公開している。
「ARK」by Marcin Kobylecki,Grzegorz Jonkajtys
今年度、最優秀賞受賞作品。
突如出現した謎のウィルスに侵され、地球上のほぼすべての生物が死滅した未来。人類は未来のために生き残った生命を巨大な船に乗せ隔離することを決意する。その船の一室で、自分がそのウィルスに冒されていることを知った男がいた…というSFショート。
キャラクタは人類に似ているようでどことなく異星人チックな面持ちの印象的なデザインだが、シェーディングはリアル指向で行われている。
制作はポーランドのインディペンデントチーム。小規模チームで制作されたとは思えないほどの緻密なディテール感は圧倒的。オチには賛否両論がありそうだが…。
オフィシャルサイトでは予告編が公開されている。
「LIFTED」 by PIXAR
「トイ・ストーリー」で知られる長編CGアニメの巨匠ピクサーが送る短編映画「LIFTED」。UFOで地球人のアブダクト(誘拐)研修にやってきた見習い宇宙人。UFOの操作は複雑でどうしてもうまく地球人を誘拐できない。操作をミスするたびに教官宇宙人はなにやらメモをしている。試験に合格しなければ地球人誘拐任務に就けなくなってしまう。果たしてこの見習い宇宙人は試験に合格することができるのか。
ピクサーの人気作「モンスターズインク」のテイストを色濃く残したSFコメディ・ショート。Electronic Theater公開作ではもっとも拍手が大きかった作品。作品の内容についてはピクサーサイトにも情報が出ている。