SIGGRAPHのETでは毎年、本編プログラムが上映される前のオープニング時に、ちょっとしたサプライズやミニイベントが執り行われる。

今年、待ち時間の間に500インチ級の超大画面上映されたのは、リアルタイム流体シミュレーションの要素を盛り込んだ原始コンピュータ・テニスゲーム「PONG」。ゲームプレイは非常に単純だが、複雑で有機的な動きを見せる背景の動きに見応えがある。制作者はSteve Taylor氏で、同氏のサイトにゲームがアップロードされているので興味がある人はダウンロードしてプレイしてみて欲しい。

環境映像としても見応えのある「Plasma Pong」

続いて、開幕前のオープニングセレモニーでは、レーザー方式のベクトルスキャンプロジェクションシステムを使って、往年のアタリのゲームを完全再現し、これを近代コンピュータグラフィックスの開祖的存在であるJIM BLINN(JAMS BLINN)博士にプレイしてもらうという粋な計らいが催された。シェーディングの開祖的存在であるBLINN博士が、シェーディングなしのワイヤーフレーム画面のゲームをプレイするという「しゃれ」の効いたサプライズに来場者は沸いていた。

JIM BLINN博士がアタリのアステロイドをプレイ

続いて、Electronic Artsの上級副社長、GLENN ENTIS氏らが登壇し、同じくアタリのベクタスキャンゲームタイトル「テンペスト」や「スターウォーズ」をプレイ。30代以上のコンピュータグラフィックスファンには涙ものの演出だったといえる。

「テンペスト」

「スターウォーズ」はコントローラも再現

健闘むなしく一回目はゲームオーバー。会場がアンコールを要求

二回目のプレイでは見事デススターを撃破。場内のテンションは最高潮に

以降にET入選作の中から特に興味深かったものを抜粋して紹介しておく。