「A Gentlemen's Duel」by Blur Studio

(C) Blur Studio, Inc.

オスカー・ノミニーのBlur Studioが送るアクションコメディ・ショート。美しい淑女を巡って二人の貴族が決闘を行うことに。ただし、ピストルの撃ち合いでもなく、剣術で競うでもなく、二人は蒸気機関の巨大ロボットで戦うのであった。

見所は「サクラ大戦」を彷彿とさせる二体の蒸気機関ロボットバトル。

予告編などは制作元のBlur Studioサイトにて閲覧可能。

「Swirl」by Lee Griggs

(C) Lee Griggs

流体物理シミュレーションのアニメーション。非線形に折れ曲がるものを360°回転させライティングしただけのものだが、洗濯機の中の洗濯物のように形を変えて動いていく様は興味深い。立体万華鏡的な作品。映像は作者のサイトで視聴することが可能

「スパイダーマン3特撮ハイライト」by Scott Stokdyk/Sony Pictures Imageworks

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大ヒットしたスーパーヒーロー映画「スパイダーマン3」の特撮シーンのメイキング映像集。今作の特撮のキモとなったのは、液状生命体(Symbiotic Goo)と砂男(Sandman)の表現。今回は、液体、塵状のキャラクタ表現を実際の俳優を撮影した実写映像と合成するのに多大な労力が割かれたという。特に砂男の表現には数百万のパーティクルに対し、流体物理シミュレーションをかけるなど、演算負荷の高い処理が施された。なお、実写映像とCG映像の合成にはHDRレンダリングやその合成技術で著名なPaul Debevec氏のものが使われている。クレーン崩壊シーンでのミニチュアセットの撮影はNew Deal Studiosが担当、そして撮影したシーンの合成やエフェクト挿入はCafeFXが担当している。

「Children of Men」by Tim Webber/Framestore CFC

人類が生殖機能を失った近未来世界を描いたSF映画、「トゥモロー・ワールド」(原題「Children of Men」)の赤ちゃん誕生シーンの特撮解説集。3分半の赤ちゃん誕生シーンに登場する赤ちゃんは完全なCG合成キャラクタであった。赤ちゃんを取り出す男性は、動かない合成キーとなる人形を手で支えて演技。CG合成の際にはこの人形は完全に消去されている。

全く本物にしか見えない赤ちゃんの肌の表現には最新の表面下散乱シミュレーションを適用。さらに、複雑な動きで暴れる赤ちゃんに対し、カメラの動きとシーンに登場するランタンの光による照明効果との矛盾が起こらないように調整している。生まれたばかり赤ちゃんから流れる血やその他の液体、または湯気などの合成も行っている。アニメーションはMaya、レンダリングはRendermanで行っているとのこと。