開催初日の4月28日には、市内の浙江省人民大会堂で開会式が開かれ、中心道路では主催者によるコスプレパレードが催され、多くの市民や観光客が見物に詰め掛け、その関心の高さがうかがえた。1週間の参観者はのべ43万人と主催者の予測30万人を大幅に超過、今年3月22日から25日まで開催された東京国際アニメフェアの4日間の入場者数が約10万8,000人(東京国際アニメフェア実行委員会発表による)なので、約2倍の参観者がいたことになる。
メイン会場となる杭州国際展示場では今年の出展者は280社にも及んだ。ただし、そのほとんどが中国国内の出展者であり、「国際」とは名がついているものの、海外の出展者はごく少数であった。今年は国際館として海外出展者用に一館が割り振られたが、そこに入ったのは、韓国企業グループ7社のほか、香港企業グループ6社と台湾企業グループ13社であり、日本や欧米のアニメ制作会社の出展は今年も見られなかった。
この点につき、主催者側は「将来的には東京国際アニメフェアのように、海外から多くの出展者が集まるイベントにしていきたい」との抱負を語ったが、すでに中国市場でブランドを確立している日本や欧米企業は、やはり海賊版問題を恐れてか中国市場に対して慎重な姿勢をとり、逆に何とか中国市場に足がかりをつけたい韓国、台湾、香港企業との間の戦略上の違いが明白だった。
また、物販コーナーではバンダイがガンプラの展示を行っていたが、手のひらに人間が乗れる巨大サイズのガンダム上半身のセットに多くの中国人の若者や子供の目を引きつけられ、記念撮影に興じていた。