それではテスト環境を紹介したい。Ryzen 2のパッケージやチップ、Wraith Prismなどの写真は「開封の儀」で掲載されているので割愛する。
余談だが同梱のCPUクーラーであるWraith Prismは、確かに効率のよさそうな形状をしているのだが(Photo12)、その底面はかなり荒れている(Photo13)。硬めのグリスだとここに間隙が生まれそうなのがちょっと怖い。装着に当たっては、粘度の低いグリスを利用することをお勧めしたい。
また動画では音声は切ってあるのだが、騒音そのものは、全力稼動時はちょっとうるさくなるものの、騒音の周波数自身がかなり低く抑えられているので、マザーボードを剥き出しで使っている場合はともかく、ケースに入れて使う分にはまず気にならないだろう。
CPU自身はWindows 10で問題なく認識された(Photo14~19)。これと組み合わせるマザーボードだが、「開封の儀」にあるように評価キットには、ASUSのROG CROSSHAIR VII HERO(WI-FI)とGIGABYTEのX470 AORUS GAMING 7 WI-FIの2枚が同梱されていた。
ただ時間的に両方使うのは無理なのと、比較対象のIntel用マザーボードがASUSのROGシリーズなので、今回はASUS ROG CROSSHAIR VII HERO(WI-FI)を利用した(Photo20~27)。
なお評価キットにはG.SKILLのSNIPER X F4-3400C16-D16GSXW(DDR4-3400 CL16-16-16-36 8GB×2:1.35V)が付属してきたが、今回は同一環境にしてどれだけ性能差があるかを見るのが主目的なので、こちらは使わずに定格動作のDDR4-2666 8GB×4を利用してテストを行っている。
その他のテスト環境は表1に示す通りだ。ちなみに先に書いておくと、今回いくつかのテストで、Core i7-8700Kのスコアが以前の検証結果と異なっている。
CPU | Ryzen 7 1800X Ryzen 7 2700X Ryzen 5 2600X |
Core i7-8700K Core i5-8600K |
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M/B | ASUS ROG CROSSHAIE VII HERO (BIOS 0505) |
ASUS ROG STRIX Z370-F Gaming (BIOS 0607) |
メモリ | Corsair CML16GX4M2A2666C16 (DDR4-2666 CL16 8GB×2)×2 (32GB) |
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ストレージ | Intel SSD 600p 256GB(M.2/PCIe 3.0 x4) (Boot) WD WD20EARS 2TB(SATA 3.0)(Data) |
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グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1080 Founder Edition (GeForce Driver 391.35 WHQL) |
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OS | Windows 10 Pro 64bit 日本語版 Version 1709 Build 16299.371 .NET CLR 4.0.30319 |
相違点としてはOSのバージョン(Windows 10 Pro 64bit日本語版 Version 1703 Build 16299.214→Version 1709 Build 16299.371)、Display Driver(GeForce Driver 385.69 WHQL→391.35 WHQL)もあるのだが、マザーボードのBIOS Versionが0408から0607になっている。
BIOSのHistoryをみると、0606でCPUのMicrocodeのUpdateがあるほか、何度か"Sufficient processor cooling is required for better performance."というアップデートが入っており、このあたりが振る舞いを変えた大きな原因ではないかと思う。
なお、グラフ中の表記は以下の通り。
- i5-8600K:Core i5-8600K
- i7-8700K:Core i5-8700K
- R7 1800X:Ryzen 7 1800X
- R5 2600X:Ryzen 5 2600X
- R7 2700X:Ryzen 7 2700X