春田はこのようなヒーロー時代をふりかえって「ゴーグルVは5人だったけど、宇宙刑事は1人で主演でしょう。うらやましいなって思いました。かっこいいな~、1人のほうがいいなあって(笑)」と、大葉をうらやましく思っていたことを明かしつつ「でも、戦隊には戦隊の良さがあってね。僕も『ゴーグルV』『ダイナマン』とヒーローを2年間続けてやらせていただいてよかったなと思います」と懐かしそうに語っていた。
ファンからの質問コーナーで「今後、デンジブルーやダイナブラック役で『スペース・スクワッド』にオファーが来たら?」という憎い質問が飛び出すと、春田は「そりゃ、もちろん出ますよ!」と力強く返答し、大葉も「じゃあお願いします!」と続け、客席からの期待のこもった大拍手を浴びた。
大葉は『バトルフィーバーJ』でバトルケニア/曙四郎、『電子戦隊デンジマン』でデンジブルー/青梅大五郎、春田は『大戦隊ゴーグルV』でゴーグルブラック/黒田官平、『科学戦隊ダイナマン』でダイナブラック/星川竜と、どちらも2作品の「戦隊」で変身前と変身後の「両方」を演じているという共通点を持っている。
春田はスーツアクションを務めていた若き日のことを回想し、「スーツを着て、面をつけると孤独になっちゃうんですよね。あの状態でアクションをするというのは、すごく大変なこと。でもスーツアクターの人がいないとヒーローものは成り立ちませんから、大切な存在だと思います!」と、若きアクション俳優、アクション女優を励ます一幕も見られた。大葉もまた「ワンカットワンカット、一日一日。明日はもっとよく動けるようにとか、こんな動きをやってみようとか、常に自分で努力をしていました。スタントマン、スーツアクターっていうのは、誰にもできないようなことをやっている。誇りに思っていい仕事です」と、スタントマン時代を振り返りつつ、若い世代へ熱きエールを送っていた。
最後は、石垣、大葉、春田に「劇中の"必殺技"を叫んでもらいたい!」というファンからのリクエストを受け、春田が「マッドギャラクティック!」、石垣が「ギャバンコズミックダイナミック!」、大葉が「ギャバンダイナミック!」とそれぞれ迫力満点の叫びとアクションで迫力の必殺技を再現。続いて、石垣と大葉がそろって「蒸着」ポーズを披露した後、春田が『ゴーグルV』ゴーグルブラックの変身ポーズ~名乗りアクションを当時のキレそのままに決めてみせると、客席からは割れんばかりの歓声と拍手が巻き起こった。
イベントを締めくくり、石垣は「5年前の『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』が最後のご出演となったコム長官役・西沢利明さんに捧げたいと思い、頑張って作った映画が『スペース・スクワッド』です。宇宙刑事のファン、デカレンジャーのファンにも楽しめる傑作にしたいと、キャスト・スタッフみんなと力を合わせました。僕はここに立つことができて本当に幸せですし、今後も、宇宙を守って戦う僕たちの姿をファンのみなさんに届けられるよう、頑張っていきたいです。上映期間中、映画館に足を運んでくださったみなさんに、心から感謝しています。みなさんこそヒーローだと思っています! ありがとうございます!」と、製作スタッフ、宣伝スタッフおよび、映画を応援するため情熱を燃やし続けた大勢のファンたちすべてに感謝の言葉を述べていた。
『スペース・スクワッド』のDVDは7月19日にセル・レンタル開始。『ガールズ・イン・トラブル』のDVDは8月9日にセル・レンタル開始となる。『スペース・スクワッド』と『ガールズ・イン・トラブル』を合わせたコレクターズパックBlu-rayは7月19日に発売。そして、劇中で印象的な使われかたをした小道具を忠実再現した、光と音のギミックが満載されたアイテム「レーザーブレードオリジン」を加えた初回生産限定「スペース・スクワッド ガールズ・イン・トラブル レーザーブレードオリジン版」は7月19日にDVD、Blu-rayの両バージョンが発売される。
秋田英夫
主に特撮ヒーロー作品や怪獣映画を扱う雑誌などで執筆。これまで『宇宙刑事大全』『宇宙刑事年代記』『メタルヒーロー最強戦士列伝』『ウルトラマン画報』『大人のウルトラマンシリーズ大図鑑』『ゴジラの常識』『仮面ライダー昭和最強伝説』『日本特撮技術大全』『東映スーパー戦隊大全』『ゴーグルV・ダイナマン・バイオマン大全』『鈴村健一・神谷浩史の仮面ラジレンジャー大百科』をはじめとする書籍・ムック・雑誌などに、関係者インタビューおよび作品研究記事を多数掲載