Clipsでは、カメラで目の前の様子を撮影する場合でも、録画してある素材を追加する場合でも、マイクに向かって喋って声を吹き込むことができるという仕様になっている。録画済みのビデオを追加する際にもマイクをOFFにしないと手元の音声が記録されてしまうのを煩わしいととらえるか、シンプルな挙動ととらえるかも、それまでの動画編集体験によって異なることだろう。

続いて、Clipsが見せてくれる面白さの核心となる部分に移ろう。

まずClipsでは、クリップとして作成中の映像に、エフェクトをかけることができる。クリップごとにエフェクトを付加でき、変化のある動画作りが行えるのだ。また、場所や時間、メッセージアプリ風の吹き出し、絵文字などをクリップに配置して装飾を施すことができる。場所や時間は自動的に切り替わる仕組みだ。

さらに、非常にスマートな、字幕を声で入力する機能が備わっている。字幕のスタイルを選んで、録画ボタンを押している間に喋ると、音声が認識され、自動的に喋った内容が文字化されるのだ。加えて、BGMも、作品の長さに合わせて自動的に調整されるという機構が組み込まれている。字幕やBGMなど、動画を仕上げるための作業を簡単に、あるいは自動化する部分にテクノロジーを活用しているのだ。