バッテリまわりの軽量化では、新たにフレーム構造を採用したのが特徴だ。バッテリセルのまわりをハシゴ状のフレームで構成。従来製品に比べて約20%の軽量化が実現できたという。また、強度という点では、樹脂フレームの格子部分を使ってネジ締めを行うことで、全体の強度を高めることができたという。

バッテリ部分の試作パーツ。バッテリセルをハシゴ状のフレームに組み込み、本体と一体化させている

そして、軽量化に向けて、同社が早い段階から決定していたのがバッテリを内蔵化することだった。

着脱式にするとバッテリまわりに、ユーザーが安全に利用するための「カバー」などを作る必要が生まれ、その分重たくなってしまうことになる。内蔵することで、バッテリまわりの強度を維持しながら、軽量化を実現できるという。

LIFEBOOK U75/B1の試作機(奥)と製品(手前)。バッテリの取り外し機構を省くことが軽量化できた要因のひとつとなった

LIFEBOOK U75/B1のクリアケース入り試作機。バッテリ配置や背面の構造がわかる

もちろん、頻繁に利用する企業ユーザーなどでは、数年後にバッテリ交換を求める声もあるが、今回は直接訪問してバッテリを交換するサービスを用意することで、こうした要望にも対応できるとしている。

ちなみに、LIFEBOOK UH75/B1は2セル構成で、バッテリ容量は25Wh。バッテリ駆動時間は約8.3時間となっている。

「企画部門からの要望は、最低でも6時間駆動することだった。だが、回路の見直しにより、液晶駆動などの省電力化を実現。加えて細かい改良の積み重ねによって、約8.3時間の駆動時間を達成した。開発側としては、モバイルPCとして8時間駆動することが大切だと考え、30分で50%充電できる急速充電機能により、休み時間などでの充電で一日中持ち運んで使うのに十分な環境を実現している」(河野マネージャー)としている。