気になるポイントは

以上、Paperを含め4種類のアプリを試用してみたが、Pencil本体の使用感について気付いた点を下記にまとめる。

  • バッテリー性能

今回は記事制作のために様々なアプリを使用したが、この間約2週間、Pencilの充電は最初の1回のみで使い通した。アプリの残量計によるとバッテリーはまだ7割以上を示している。Bluetooth接続タイプのスタイラスではバッテリーの持続時間が気になるポイントだが、これなら十分に実用的だ。

  • 四角く太いボディ

独特なボディのフォルムながら、実際に持ってみると違和感はない。個人的には丸軸のペンよりもむしろ疲れにくい印象だった。また、アルミボディは放熱性が良いうえに、ペン先の感度が良くムダに力を入れずに描けるので、長時間使っても手汗で滑りにくく快適だ。なお、木製ボディのウォルナットタイプにはマグネットが内蔵されており、カバーを閉じたiPadに吸着するようになっている。

  • 太めのペン先

ペン先の細さを売りにするBluetooth接続型スタイラスに比べると、Pencilのペン先はかなり太いが、描画エリアを拡大できるアプリであれば文字が書くのに困ることはない。ただ、後から点や記号を書き足したい場合にはやや狙いを定めにくい。逆に、色鉛筆を傾けた面塗りや、筆でざっくり下塗りをしたい場合には広いペン先を直感的に使って描くことができる。アナログ感覚のペイントやドローイング用途には最適だ。

機能面においても、使い心地の面からも、デジタルツールであることを意識させず自然に使い込むことができるツールと言えるだろう。