Basemark CL v1.1(グラフ164~168)

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前回はOveallのみ示したので、今回はDetailまで含めてご紹介したい。まずグラフ164がOverallである。こうしてみると、HaswellとRichlandは、項目によって得手不得手はあるものの、良い勝負をしている感がある。で、そこからKaveriが頭一つ抜け出している感じだ。ただ、Fractal TestsではHaswellがKaveriを上回る結果を出していたりする訳で、当然テスト項目によるばらつきはある。

具体的にみてみよう。まずはPhysical Simulation(グラフ165)。文字通り物理現象のシミュレーションで、布の様なSoft Bodyとか液体(Fluid Operation)などである。ある意味RichlandとKaveriの関係は明確で、Kaveriが2倍~4倍の性能を発揮しているのだが、HaswellはKaveriに近い性能を出すときもあれば、Richlandにも及ばない事もあるなど、かなりばらつきが大きい。ちなみにこのScore、基本的には処理のフレームレートに比例しているが、テストごとに係数が異なる形になっている。

Image Manupulation(グラフ166)は、静止映像に対するフィルタリング処理をまとめたもので、ここではHaswellのスコアはRichlandに及ばない。逆にImage Surface SmoothingではRichlandがKaveriに近い性能を出しているといった逆転現象もあって面白い。

グラフ167は、今度は動画に対するフィルタリング処理の結果をまとめたものである。ここでは一貫して Haswell << Richland < Kaveriという結果になっている。案外にHaswellの成績が低いのはちょっと興味深い。

最後(グラフ168)はマンデンブロ図形と、これの応用でジュリア集合の図形を描画するもの。ここではHaswellが非常に頑張っている。先のビデオ映像のテストもそうだが、どうもHaswellはStreaming(大量のデータを取り込んで加工して出力)の場合、性能が低めに出る。

逆にマンデンブロ図形の様に、L2に収まるような小さなデータをひたすらぶん回して、結果だけを出力するといったケースでは性能が出やすい傾向にあるようだ。このあたりは、やはりRing Busに映像出力が乗っている事の弊害かもしれない。