こうした中で「米国で自身ができること」の第1弾として紹介したのがSprintが今年1月にアナウンスしたばかりの「Spark」サービスだ。現行で60Mbpsの同サービスだが、今後の拡張で100~200Mbps以上の高速化を計画している。
もともとSprintがFDD-LTEを展開していたのは1.9GHzの帯域のみだったが、これにiDENサービスを停止したNextelの800MHzをFDD-LTEと一部CDMAに転用し、そしてClearwireの2.5GHz帯をTDD-LTEとして利用することで、3つの周波数帯を使った総合ブロードバンドサービスを今後3年かけて構築していくという構想だ。
現時点では800MHzと1.9GHzのみだが、後に2.5GHzも加わり、より高速化を実現できるようになる。孫氏によれば、これら帯域はソフトバンク系列が日本で展開しているサービス群とオーバーラップしており、端末や通信設備の調達でスケールメリットを最大限に活かせるため、価格競争力を生み出すことが可能だという。
また、Sparkのラボでもデモ映像を公開しており、こちらでは同じ通信設備での4K動画の4本同時配信や1Gbpsオーバーの通信デモなど、より将来を見据えた研究が進んでいるとアピールしている。