コンテンツを充実させ、「総合力」で勝負
新サービスとしては、エイベックス・グループ・ホールディングスと合弁会社を設立してのコンテンツサービス「UULA」を開始する。合弁会社がコンテンツを集めて供給し、月額490円で5万コンテンツ(サービス開始時)以上のミュージックビデオ、アニメ、ドラマなどが見放題となる。
当初はソフトバンクのAndroidスマートフォンが対応で、iPhone/iPadへの対応も検討する。iPhone/iPadでは、ソフトバンクに限定することが難しいため、auユーザーやiPad Wi-Fiモデルもサポートされる可能性があるという。また、1契約で、3つのデバイスまで視聴可能になるそうだ。
エイベックスの松浦勝人社長は、「最高に簡単に、安全にシステムを提供し、ムーブメント、ブームを仕掛けていきたい」と意気込みを語る。孫社長も、今後さらにコンテンツを拡充していく意向を示す。
もう1つの映像サービスとして、「SoftBank SmartTV(スマテレ)」を提供する。サービスの利用には、テレビのHDMI端子に挿すドングルタイプの機器を利用する。テレビのUSB端子から電力を供給して、無線LAN経由でコンテンツを受信し、普通のテレビをスマートTVとして利用することができるようになる。月額利用料は490円。
受信できるコンテンツはCCCによる「TSUTAYA TV」で、新旧映画など約4万本の映像作品をレンタル形式でストリーミング視聴できる。当初1年間は毎月400円分のポイントを提供するため、TSUTAYA TVの新作(400円)であれば、毎月1本が無料で見られることになり、当初1年間の実質的な月額料金は「90円になる」(孫社長)点も特徴だ。
TSUTAYA TV以外には、多チャンネルサービス「BBTV NEXT」による50以上のチャンネル、映像配信サービス「GyaO!」による2,000本の無料動画、そしてUULAの映像作品も視聴できるようになる。スマテレの月額料金に加えて、TSUTAYA TVのレンタル料金やBBTV NEXT・UULAの月額利用料は別途必要になる。
単にテレビをスマート化するだけでなく、リモコンとしてスマートフォンを利用。手元のスマートフォンで作品を検索し、それをテレビで視聴できるようになることで、操作性が向上する。「最強の動画が見られる」と孫社長は自信を見せる。
孫社長は、「ユーザー数で実質的に(auを抜いて)2位になったので、ネットワークの中身も2位、1位を目指すのは当然の責務」と強調。ネットワークではつながりやすさやスピードを重視して設備投資を続けるほか、AndroidスマートフォンではSoftBank 4G・SoftBank 4G LTEと幅広いネットワークに対応させていく考え。
「競争はかくも素晴らしいもの」と孫社長は繰り返す。競争することでサービスが進化し、そのなかでも「予定している増益ベースを保ちながら、ユーザー数、ネットワークのクオリティ、端末の品揃え、あらゆる面でバランスよく負けないように頑張っていきたい」と話す。さらに今回コンテンツサービスを充実させることで、「総合力」で競争に勝っていきたい考えを示している。
(記事提供: AndroWire編集部)