ちょっとコツは要るが、楽しい「ゴルフショット」

デジカメではモードダイヤルに緑のカメラマークがあり、それを選ぶと誰でも簡単に撮影ができる"カメラまかせのオート"機能がある。ズームとシャッター以外は何も気にすることなく、面倒なことはすべてカメラおまかせの便利なモードだ。ハンディカムには以前からこれに似たような「EASYボタン」が搭載されていたが、認知率が上がった緑のオートボタンとして搭載されたのはこれが初めて。

この「iAUTO(おまかせオート)」は、顔・シーン・揺れの3つの要素から撮影状況を識別し、90種類の設定から最適なものを選び出す。逆光などもカメラが判断し、自動的に逆光補正が適用されるようになるのだ。撮影状況の変化に合わせ、カメラが自動的に撮影の設定を変更するため、いついかなる状況でもカメラの設定が最適になるという優れもの。撮影者はズームと録画ボタンだけ操作していればいいのだから、子供でも簡単に撮影できるのが特徴だ。

ハンディカムに搭載されるユニークな撮影機能として「なめらかスロー録画」は有名だが、CX550Vには新たに「ゴルフショット」機能が搭載された。これはゴルフのスイングで一連の動きを連続して撮影、ハイビジョン動画と静止画を同時に記録するもの。もちろんゴルフだけではなく、サッカーや野球などのフォームチェックにも使える。使い方で注意したいのは、録画ボタンを押した瞬間から記録するのではなく、「記録アシスト機能」でボールが当たったインパクト音を自動で検出し、さかのぼって記録すること。さまざまな球技でインパクトの瞬間を記録できる。また、画面内の動きのある差分を検出して記録していくので、三脚を使用した撮影が必要になる。今回は球技ではなかったがなんとか撮影することができた。なんでもない動きでも、このように変わった撮影をしてみるのも面白い。

撮影シーンのハイライトだけを自動で選んで映像を作成、BGMがついたハイライト再生も楽しめる「ハイライト再生」など、撮影機能だけではなく、再生しても楽しいのがCX550Vだろう。エクストラファイン液晶は高精細で見やすく、3.5型というサイズもカメラの前に集まって見るのに十分な大きさだ。今回のテスト撮影でも、撮影終了後にその場で簡単な上映会が始まってしまった。単に映像として残すだけではなく、ユニークな記録方法で撮影直後に楽しむことができる。CX550Vはひとつのコミュニケーションツールとしても活躍しそうだ。

「iAUTO」は逆光で撮影する場合でも、カメラが最適設定を自動的に判断する

「iAUTO」が入っているときは、液晶モニターに「iAUTO」のアイコンが表示される。この状況では、被写体が人物で逆光であると判断している

「iAUTO」は誰でも簡単に撮影できるため、子供が撮影してもそれなりの仕上がりに。子供の不安定なカメラワークも「iAUTO」ではアクティブモード手ブレ補正が入るため、かなりフォローされる

ゴルフショット機能は、動画と静止画を同時に記録。動画は1コマずつ、静止画は全コマを一括表示。なめらかスロー録画とはひと味違ったハイスピード撮影を楽しめる。(映像はHDR-CX550Vで撮影し、付属ソフトPMBでWMVに変換)

今日の撮影内容をその場で確認。肩を寄せ合えば家族みんなで見ることもできるようだ。ユニークな撮影機能に、子供も興味津々だった

撮影協力:菊地美佳、菊地夢菜、菊地晴月