次はCache & Memory Benchmarkの結果だ。全体の様子はグラフ46に詳しいが、L1/L2のテスト中とL3のテスト中、Memoryのテスト中という3つの山がはっきり分離して示されているのがわかる。
ではまずL1/L2の範囲であるが(グラフ47・48)、こちらも概ねArithmetic Benchmarkと傾向が変わらない。システム全体を見ると、2.66GHz同士の比較で言えば14Wもの省電力が実現しているし、3.33GHz駆動のD-Steppingと3.06GHz駆動のC-Steppingがほぼ同じ消費電力というのもなかなかに凄まじい。もっともEPS 12Vラインで比較するともう少し差が縮まる事になる。純粋なCore部分の消費電力の差は、2.66GHz同士で8Wといったところ。残りはチップセットとか、消費電力が増えて電源部でのロスが増えた分という事になるのだろう。
次がL3の部分だ。これはワットメーターでは正確に測定できなかったので省くとして、グラフ49にEPS 12Vラインの消費電力を示すが、やはり傾向は似たようなものである。ちなみにグラフ48とグラフ49の差(これがすなわちL3キャッシュの分という計算になる)は6~8Wといったところ。やはり動作周波数が上がるとその分若干増えるのは、コアからのアクセス要求の頻度が増えることや、おそらくVcore自体も若干上がっていることと無縁ではあるまい。