さて、問題は動作時である。まずグラフ41にSandra Arithmetic Benchmark実施時のEPS12Vラインの消費電力の変遷を示す。これはシステム全体も概ね似たような傾向を示す。
もう少し細かくみてみよう。まずはDhrystoneについてだ。グラフ42がシステム全体、グラフ43がEPS 12Vのものだ。どちらのグラフでも、D-Steppingはほぼ動作周波数と消費電力が比例関係にあるのに対し、C-Steppingでは3.06GHzから急激に消費電力が増えていることだ。
この傾向はWhetstoneでも同じである。グラフ44がシステム全体、グラフ45がEPS 12Vのものだ。C-Steppingの方は、もし3GHzあたりまでの傾きが維持できれば3.2GHzあたりでは間違いなくD-Steppingより消費電力が低くなりそうだが、実際にはその前にグンと消費電力を増やしており、一方D-Steppingは動作周波数にあわせて淡々と消費電力が積みあがっている印象だ。なんにせよ、3.33GHz駆動のD-Steppingの消費電力が、3.2GHz駆動のC-Steppingよりも少ないのだから、消費電力低下は間違いないところだ。特に2.66GHzにおける数字を比較すると、D-SteppingはC-Steppingよりも10W消費電力が下がっており、これはかなり大きな数字に思える。