全長204m、最深部1308mの世界最大級のソグネフィヨルド

一方、ソグネフィヨルドは長さ204m、水深は1308m(最深部)にも及ぶ。ベルゲンの北から大地を裂くように内陸に伸び、何本もの支流に分かれている。観光ポイントはグドヴァンゲン - フロム間で通過するネーロイフィヨルドのほか、ソグネフィヨルドの最奥部、アウラウンフィヨルドなどがある。

ソグネフィヨルド。まるで写真撮影のためにやってきたかのようなかもめの群れ

ソグネフィヨルドは、フロムからグドヴァンゲンを結ぶフェリーがキーだ。フェリーが"観光船"として使われるのはもちろん、村々を結ぶ重要な役割も果たしているという。また、この間のフィヨルドクルーズは、ソグネフィヨルドとネーロイフィヨルドの両方を味わえるからかなり人気が高い。船の上は甲板こそ風が強いが、船内にはカフェがあり快適に過ごすことができる。

フェリーでの様子。さすが世界最長のソグネフィヨルドだけあって、観光客が多かった。国内やヨーロッパからの観光客のようだ

フェリーの中のカフェ。飲み物はコーヒー・紅茶のほかホットチョコレートなどがあり、甲板で冷めた身体を温められる

ネーロイフィヨルドのNo.1は……狭さ!

ソグネフィヨルドを進んでいくと、フィヨルド最狭を誇るネーロイフィヨルドにさしかかる。ネーロイフィヨルドも2005年に世界遺産に登録されているフィヨルド。ソグネフィヨルドの支流の1つだ。ネーロイフィヨルドの一番狭い部分はわずか250m。このフィヨルドクルーズを体験すると、左右から感じる1000m級の山の迫力に思わず息を飲んでしまうだろう。

ここがネーロイフィヨルド。写真に納まってしまうほど近い距離に山が向かい合っている

ソグネフィヨルドのフィヨルドクルーズでは、他とは違った得点(?)がある。なんとフィヨルドの岩肌を流れる滝の水が飲めるというサービスだ。どういうことかというと、クルーズの途中で停止し、長いパイプを滝へ突き刺し、船内へ水を汲み取るのだ。この水飲んで大丈夫なの? と思いつつも(疑い深いので)飲んでみると、冷たくておいしい。

勢いよく流れる滝に向かって長いパイプをぐいっと突きさす。パイプは水が入りやすいようにロートのような形になっている

地面のそばで汲むのは汚い? そんなことありません。周りの乗客に気を遣って、水がはねてしまうのを防いでくれているんです(きっと)

乗客全員の分を汲んでくれた乗務員さんたちも最後にゴクっと1杯

ソグネフィヨルドは最長というだけあり、様々な景色が楽しめる。丘陵地帯に点在するカラフルな家々などが見られ、メルヘンチックな風景が展開するのも見どころの1つだ。こちらもフェリーで楽しむことができる。

穏やかな景色が続くソグネフィヨルドの海岸沿い。ヨーロッパらしい家々にうっとり

赤や黄色の"屋根"、ではなく"壁"が立ち並ぶ家々。ノルウェーでは、お父さんが家の壁のペンキを塗るそうだ。ペンキの"色"は家族会議で決めるらしいが決定権は大体、お母さん。世界各国、母は強し!?

フィヨルドクルーズの終点、フロムに到着