ガーデンゴルフを楽しんだり、広い芝生に寝転んだり、しばし思い思いのままに時を過ごして、再び「辰巳の森緑道公園」に戻る。15時35分、辰巳の森緑道公園の奥にある最後の目的地に案内された。そこは東京都港湾局の作業所。実はここで今、ボランティアによって小さな苗木が育てられている。

再び「辰巳の森緑道公園」の桜並木に戻り、辰巳駅方向を目指す

公園内にある東京メトロ有楽町線の辰巳駅に到着!

この苗木は、この日最初に訪れた若洲海浜公園のさらに先、中央防波堤内埋立地に作られる海上公園「海の森」に植えられるものだ。日比谷公園の約5.5倍、約88haもの広大な埋立地を、都心に向かって吹く風の道を作り出す森に変えるという。ボランティアの力と民間の寄付により、2007年から30年がかりで手作りの森を育てる息の長い整備計画だ。ポットの中の小さな苗木を見ていると、この木がやがて今日見てきた海上公園の緑のように、大きな森を作りあげるのだと一塩の思いだった。

公園の一番奥に、東京都港湾局の作業所があった

ボランティアの手で育てられているこの小さな苗木が、30年後に埋立地を緑あふれる森に生まれ変わらせる。なお港湾局では、「海の森」へのボランティア参加や募金を求めている。

15時45分、辰巳の森緑道公園の終点の広場に参加者全員が集まった。脱落者は一人もいない。「疲れたら途中で帰ればいいから」と言っていた81歳の塚田さんも、元気で最後まで踏破した。まだまだ歩けそうなくらいお元気だ。ガイド役の櫻井さんは挨拶の後、全員で記念写真を撮影して「お疲れさま! 」と声をかけた。心地よい疲れと楽しい思い出を胸に、参加者はそれぞれ家路に着いた。

集合から約6時間、全行程約7.3km(うちウォーキング約6.5km)に及ぶ東京ウォーターフロントの小さな旅。現在は年に1回の実施だが、季節に応じて何度か実施してもらいたいとの声も少なくない。東京でこんな自然に触れられ、しかも面白い施設を訪れて、大満足となった今回のガイドツアー。とりあえずこのレポートを参考に、あなたも同じコースをウォーキングしてみてはいかがだろう? ※

最後に参加者全員で記念撮影。12歳から81歳まで、28人の参加者全員が無事ゴールにたどり着いた

※東京ヘリポートは見学できません。