芝浦工大1年生の製作実験

こうした観点に立ったカリキュラムの実例として、芝浦工大工学部1年生の製作実験についても紹介された。こちらも基本的な精神や進行は子ども向けのセミナーと共通だが、学生が自分の思った通りのモノを実現できるよう、より実践的に、マイコンを搭載したライントレーサーのロボットを1人1台製作する。人手も手間もかかるそうだが確実に成果を上げていると言う。

1年生が製作するライントレースロボット

"製作実験とは"……ロボット開発を通じた問題解決の道筋の模索

はんだ付け実習や秋葉原への買い出し実習に始まり、回路の設計、製作、アセンブラによるプログラミングまで一通りを体験することで、何も知らずに入ってきた学生でも半年でロボット開発の基礎を習得できるそうだ。期間内に目的を達成するという課題設定も大事だと言う。

また、こうした実習に合わせて、フレミングの法則や、モーターの原理といった基礎、アクチュエータとして非常に効率のよい生物の筋肉の構造や、それにならった人工筋肉の研究についてなど、さまざまな事柄も学んでいくそうだ。

基本的な仕様は同じだが、学生ごとに異なるロボットが完成する

2006年度製作実験、ライントレース競技会の様子