チャットを通じ有料コンサルタントを提供

ネットコンサルティングサービス「塔基草根専門家網(塔基網)」を創設したプログラマーである黄波氏が「人肉捜索」の分野で、新たなビジネスモデルの構築を進めている。

黄氏によれば、「塔基網はグーグル、百度、Yahooなどサーチエンジンの力が及ばない問題を解決する」。塔基網は各専門家の得意分野(Tag)に基づき、ユーザーへのコンサルティングサービスを行う「Tagee草根専門家」をチャットを通じて提供する。

コンサルタントサービスを受けた人がサービス提供者に費用を支払うことで、問題が間違いなく解答されることを保証。また、コンサルティングサービスを提供した専門家のランキング(評価)を公表することで、顧客にどの専門家を選ぶかを選択する根拠を提供する。

ところで「ヤフー知識人」「百度知道」「新浪愛問」「天涯問答」などのQ&Aサービスは、広義の「人肉捜索」で、現在はまだ有料モデルを持っていない。一方、個人情報を特定するという狭義の「人肉捜索」のほうは、短い時間内に極めて大きなアクセス数と注目度を集めることができ、広告を組み込む条件を備えてはいる。

だが、話題がまちまちであるため大規模化が難しいといった点から、持続的なビジネス価値を作り上げ難い状況にある。

前述の塔基網はまだ設立初期の段階にあるが、彼らのビジネスモデルは確かに注目するに値する。

一般のインターネット利用者にとって、登録が無料で、得意な分野さえあれば、コンサルティング収入をもたらしてくれるかもしれない塔基網のシステムは魅力的。塔基が、「専門家」の登録を増やすことは決して難しくないはずだ。

ネット利用者が有料でコンサルティングサービスを受けようと思うか、という課題に関して、塔基網のビジネスモデルは、ユーザーの出した質問は必ず解答されると保証。しかも、できるだけ品質も保証するとともに、リーズナブルなコンサルティング費用を設定している。ユーザーの満足が得られれば、やがてより金額の高いサービス料金への需要も喚起できると見込んでいるからだ。

もちろんこうしたビジネスモデルは、サービス自体始まったばかりで、この先さまざまな試練を経て、改変されていくことだろう。しかし、インターネットと時代の趨勢のなかで、こうした個性化サービスに適した有効なビジネスモデルがまもなく現れるに違いない。