法や道徳の責任を負うようになってきたネット言論
「インターネットはますます源流に戻ってきている」と中国の専門家は言う。オンラインからオフライン、仮想から現実まで、インターネット技術は社会的交際、人々の付き合いに影響を及ぼす重要なツールになりつつある。インターネットは人々の生活と仕事のスタイルに変化をもたらし、伝統的な生活様式を変え、ネットの仮想世界がますます現実世界に密着してきている。
インターネットで商品を売ったり、友人と付き合ったり、商売したりするなら、仮想世界での約束事が必ず現実化されることが前提だ。同時に、インターネットの影響力が大きくなればなるほど、インターネット利用者は自分の言論に責任を負わなければならないようになるから、現実社会の法律の仮想社会での適用も加速度的に進む。
つまり、ネット社会も絶えず「現実化」されつつあるのだ。たとえば、電子メールは我々の仕事のスタイルを変えてしまった。オンラインショッピングは我々の消費スタイルを変えた。MSNやSkypeも、同僚や取引先、友達との交流スタイルを根本から変えてしまった。国境や距離すら軽々と越えながら。
インターネットという仮想世界は、誕生の瞬間から、現実世界の強力なツールとして機能してきた。テレビやラジオ、電話が仮想世界を構成できるとは誰も思わないように、インターネットを仮想世界だとみなす必要はないのだ。まして、インターネットは現実世界から離れた「ユートピア」ではない。仮想世界の現実世界化は急速に進行しており、今回取り上げた人肉捜索も、現実世界からの社会的ニーズに応じて誕生してきたということだけは間違いない。