--新設した日本法人にはどんなことを求めますか。
C: 2つの要求があります。ひとつは、日本において、SaaS型のセキュリティサービスとしてナンバーワンの地位を確立すること。もうひとつは、メッセージラボジャパンを日本の企業として、適切にビジネスを行える体制を整えることです。SaaS型セキュリティサービスそのものを定着させることも大切な取り組みです。日本ではSaaS型セキュリティサービスを受け入れる土壌がまだ整っていない。日本でもウイルスやスパムの問題がさらに深刻化すれば、SaaS型セキュリティサービスが採用されるようになるでしょうが、まだまだ道のりは長いと思っています。
--日本におけるチャネルパートナーは増やしていくのですか。
S: 基本的な考え方は、直販をやるのではなく、チャネルモデルにコミットします。そして、パートナーの数は増やしますが、数を追うのではなく、10社以内に限定し、少数精鋭でやっていくつもりです。グローバルパートナーに加え、日本のローカルチャネルパートナーとも手を組んでいく。サービスプロダイダーや、高度な技術力を持ったSIer、SaaSに興味を持っているSIerとも手を組んでいきたい。さらに、セキュリティサービスに特化したプロバイダとも手を組みたい。
--日本のユーザーに対してメッセージはありますか。
C: まだSaaS型セキュリティサービスソリューションを検討したことがないという企業は、一度、ぜひご検討をいただきたい。いま、脅威の性質が変わってきているのは、誰もが感じているはずです。その変化を捉えれば、SaaS型セキュリティサービスソリューションを検討しないという選択は、リスクを生むことにもつながる。そして、検討をしたならば、ぜひメッセージラボのサービスを選択肢に加えていただきたい。私は今回の来日で、何件かの日本の顧客を訪問しましたが、サービスに満足しているというコメントを頂けたことをうれしく思っています。
Y: 日本の企業においては、ITに関する人的リソース、資金的リソースに余裕を持っている企業は少ない。しかし、スパムやウイルスは進化しています。スパム対策、ウイルス対策に大切な人的リソース、資金リソースを割くのではなく、この部分をアウトソースして、限られたリソースを建設的なところに投資、活用していただきたい。メッセージラボのソリューションは、リソースを有効活用するための手段といえます。日本では、まずは、SaaS型セキュリティサービスソリューションの良さから伝えていかなくてはならないですね。