スコリー(以下、S): メッセージラボのサービスの優位性は、全世界に14カ所のデータセンターを持ち、グローバルに同一レベルの品質でサービスが提供できるとともに、負荷分散ができている点にあります。これは、顧客にとってはリスクの緩和につながります。
山本(以下、Y): 検知精度の高さ、グローバルにインフラを持っていること、そして、ネットワークの安定性、キャパシティが大きいという点も大きな特徴です。5 - 10万通のメールがきている企業では、その裏で200 - 300万通のスパムが届いている。ソフトやアプライアンスでは防ぎきれない状況になっているのが実態です。すでに、メールが滞留したり、クライアトンがダウンし、1日10時間も使えないという問題も出ている。当社が持つ強固なインフラを利用すれば、こうした問題を解決できるのです。最近では、アプライアンスを導入していた大手企業が、当社のSaaS型セキュリティサービスに乗り換えるケースも増加しています。
S: ただ、セキュリティサービス全体におけるSaaS型セキュリティサービスの比率は、グローバルでは20%ほど。しかも、日本ではまだ1桁です。これを増やしていかなくてはならないですね。
--メッセージラボのユーザーは大手が中心ですか。
C: どんな企業でも使えるものになっています。当社のサービスを利用している企業の規模を見ると、社員数30万ユーザーという大規模企業から、10 - 20人という小規模企業までさまざまです。現時点では、大手企業が多いですが、今後は中小規模にまでサービスが広がっていくと考えていますし、いまは皆無のコンシューマ、SOHO市場にも広げていきたい。実際、小さな規模のユーザーでの導入率が急増しています。10人程度の企業では、セキュリティ管理者がおらず、脅威に対応するスキルが自社内にない。その点では、小規模ユーザーの方が、当社のサービスを使っていただく理由が多いといえます。