それでは、実際にゲームのベンチマークを負荷の大きい順に動かしていってみよう。解像度は、すべてフルHD(1920×1080ドット)とし、ゲーム内グラフィックス設定をできるだけ高い設定にてフルスクリーンで動作させている。
まずは大人気のクライムアクションゲーム「Grand Theft Auto V」からだ。グラフィックス設定は可能な限り"超高"とし、FXAAやMSAAを"オフ"、アンビエントオクルージョンを"高"、異方向フィルタリングを"×16"として動作させた。そのうえで、ゲーム内のベンチマークソフトを動作させ、テスト結果の"PASS:4"に書きだされた平均FPSの値を測った。設定値を上げるとグラフィックスメモリを大量に必要とするため、ミドルレンジ以下には酷なテストだが、フルHD解像度ならば5製品すべてが60FPSを超えることができた。実際にオンラインで遊ぶ際にはこれよりも重くなることが考えられるため、できればGTX970以上を用意すれば安心だろう。ちなみにCPU内蔵グラフィックスである「HD Graphics 530」では起動中にフリーズしてしまい動作させることができなかった。
続いて、人気爆発中のステルスアクション「METAL GEAR SOLID V: The Phantom Pain」を試してみよう。グラフィックス設定はできるだけ"Extra High"を選択。雲の多層化もONにしたうえで、アフガニスタンの大地で戦闘を行い、そのFPSを「FRAPS」にて測定した。なおこちらのタイトルでは、垂直同期をOFFにしてもFPS制限がかかってしまうため、最高値は60FPS前後となる。非常に美しいCGが展開される本タイトル。前作「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES 」ではそのクオリティに見合う重さがあったのだが、この最新作「 The Phantom Pain」ではどんな技術が駆使されているのか、質の高さに対して不思議と軽い。結果としては、GTX 960で60FPS近く、GTX 950でも50FPSを超えることができた。場所によってはさらに重いシーンもあるだろうが、これだけ動けば上出来だ。余裕を見るならば、GTX 960以上のモデルを選ぶと確実といえるだろう。「HD Graphics 530」はFPSは10までも届かず、ゲームとして成立しない状態だった。
徐々に軽いゲームに移っていこう。3つ目は、美しい海原を軍艦で駆け抜けるミリタリーシューティング「World of Warships」だ。グラフィック品質を"最高"に設定し、アンチエイリアスは"高"に、小型オブジェクトのアニメートにもチェックを入れて、ゲーム中のFPSを「FRAPS」にて測定した。垂直同期を切っていたにもかかわらず、こちらのタイトルではGeForce 5製品のFPSがほぼ70FPSで横並びとなった。こちらのタイトルもFPS制限が掛けられている可能性が高いだろう。とはいえ、いずれのグラフィックスカードも70FPSを余裕で超えているわけで、GTX950以上なら余裕をもって遊ぶことが可能だ。「HD Graphics 530」はこちらもまた19FPSと遊ぶには難しい。
4つ目は、オンラインFPSの人気タイトル「ALLIANCE OF VALIANT ARMS」だ。すでにサービスを開始してから時間の経過しているタイトルなので、現役FPSながらも負荷は軽め。グラフィックス設定のバーは一番右の5段階に。そのうえで"使用"にならない設定をオンにし、さらにテクスチャフィルタや照明、影、ジャギー除去なども最高設定にし、チュートリアルの「実地訓練」のFPSを「FRAPS」で測ってみた。結果は、GTX 9xxシリーズならばいずれの製品でも100FPSをゆうに超える、余裕のある状態。ただし内蔵グラフィックスは36FPSと、遊べるかどうか微妙なところ。実際のゲームではさらにFPSが下がることが懸念されるため、やはりグラフィックスカードの追加は必須だろう。
最後に、MOBAの代表的なタイトルとして世界的な人気を誇る「League of Legends」での結果を見てみよう。こちらのグラフィックス設定は出来るだけ高設定にしたうえで、「Anti-Aliasing」項目にチェック、FPSをun-cappedにし、実際のゲーム中のFPSを「FRAPS」で調査した。こちらのタイトルは、すべての製品にて問題なく動作した。これくらいのタイトルであれば、CPU内蔵グラフィックスである「HD Graphics 530」の進化を実感できるようで、60FPSを超える結果を出してくれた。もちろんGeForce GTX 9xxシリーズならばまったくもって余裕だが、他の製品に比べてGTX 950は少々低めのスコアとなるようだ。